「茶」文字の山 桜を見に粟ヶ岳へ登山。マイナールートも歩いてみた。

目次
粟ヶ岳とは
静岡県掛川市にある標高532mのお山です。山の南東に檜が「茶」の字に植林されている。国道一号線を走っていると目に入るので、名前は知らなくても山の存在を知っている人は多いだろう。
ハイキングコースが整備されており、麓になる東山いっぷく処から、眼下に広がる広大な茶畑と富士山を眺めながら登るコースは老若男女に人気だ。
山頂には杉の巨木が群生する中に阿波々神社がある。また、かっぽしテラスからの眺望は抜群で、富士山や一円に広がる牧の原の茶畑、駿河湾まで見渡せる。かっぽしテラスでは軽食も提供されており、車で上がって来ることもできるので週末は家族連れでにぎわう。
また、山頂は桜の名所でもあり、4月初めには山頂はさまざまな種類の桜で満開になる。
今回のコース
一般的な東山いっぷく処から茶畑を歩くハイキングルートに隣にある岳山と松葉の滝を周回するコースを歩いた。
岳山への登りと、松葉の滝から粟ヶ岳へ登り返すルートがかなり急登で想像以上にタフなコースだった。
登山口へのアクセス
東山いっぷく処の水路を挟んだ道沿いに駐車場がありますが、人気の山ですので週末はすぐに一杯になります。
少し離れたところに公民館?集落の施設の広場が駐車場として開放されています。
下の地図の粟ヶ岳駐車場が臨時の駐車場となります。
ルート地図
ルートタイム
東山いっぷく処⇒46分⇒粟ヶ岳⇒4分⇒かっぽしテラス⇒68分⇒高塚山⇒31分⇒岳山⇒136分⇒粟ヶ岳⇒2分⇒かっぽしテラス⇒38分⇒東山いっぷく処
ルートデータ
- 出発時刻/高度: 03:02 / 180m
- 到着時刻/高度: 10:52 / 181m
- 合計時間: 7時間50分
- 合計距離: 14.33km
- 最高点の標高: 565m
- 最低点の標高: 160m
- 累積標高(上り): 1122m
- 累積標高(下り): 1113m
- 荷物重量:12kg
- 消費カロリー:3355kcal

登山レポ
粟ヶ岳山頂へ
AM3:00。東山いっぷく処から登山開始。粟ヶ岳山頂からの日の出と富士山を眺めるために暗いうちから登ります。

ルートは基本的に茶畑の中の舗装された農道を通ります。ハイキングルートにはしっかり道標があり、暗くても道迷いをすることはありませんが、慣れない人はマネしないようにしてください。
空はガスっていますが月明かりで道はある程度見えました。

山頂の阿波々神社。本堂はライトアップされていました。夜中でもお参りできますね。

阿波々神社の狛犬さん。

tenki.jpでは咲き始めでしたが、思ったよりも咲いていました。うれしい誤算。

かっぽしテラスからの夜景。島田の街はなかなかきれいですね。

かっぽしテラス展望台。子供が遊べるテント風の建物があります。

夜明け前のテラスからの眺望。空が明るくなってくるこの時間帯が一番きれいです。

空が徐々に青くなってきながら地表に近いところは朱に染まる。一番好きな朝焼けの時間が来た。左手にうっすらと富士山の姿が見える。

桜のシルエットとマジックアワーの空

島田市の街と桜。休日の早朝なのに工場からは黙々と煙が上がっていた。

霞の向こうにうっすらと見える富士山を何とかとらえたい。桜の木と合わせて撮ってみた。

そして日が昇る。空がガスっていて日の出の時間が過ぎてもなかなか太陽が姿を現してくれませんでした。

朝日のさわやかな光で撮る桜はまたきれいに見える気がする。


岳山、松葉の滝へ
粟ヶ岳山頂をいったん辞して、隣にある岳山へ向かいます。岳山へは舗装道路を下って行って登山口まで取付きます。下に見える茶畑を眺めながら歩いていきます。

朝日が島田の街を照らして輝いているさまが奇麗でした。

桜の花もちゃんと撮っておこう

道の際に生える桜の木がなんだか盆栽みたいだと思った。


道を歩いていると現在のポジションを示す看板があった。茶の字の説明もしっかり書いてありました。

粟ヶ岳はロードバイクでヒルクライムをする人がたくさん。山頂のかっぽしテラスが立て替えられる前は、登山とロードバイクの登頂回数番付をやっていましたが、新しくなってなくなってしまったのは残念です。

岳山への登山口は真倉温泉方面へ歩いていきます。

岳山登山口は標識はない。道の右手を見ていると赤いテープが巻いてある踏み跡がある。場所を知らないとなかなかここを見つけるのは難しい。

岳山への道はかなりの急登。道はしっかりしていて九十九折れに整備されているが結構しんどい。

岳山山頂へ近づいてくると粟ヶ岳山頂同様に電波塔が立っていた。電波塔のそばにカモシカが静かに座っていた。このあたりの主のような雰囲気。

岳山山頂に到着。お手製の素晴らしい山頂標識が設置されていた。

岳山から松葉の滝方面へ歩いていく。林道を歩いていると山桜が満開。なかなか美しい。

林道をひたすら歩くこと一時間くらいか。谷の底まで降りてくると松葉の滝に到着。なかなか立派な滝でした。近くに駐車場もあるらしく手軽に来ることができる滝のようです。

松葉の滝から粟ヶ岳へ登り返します。登山道は非常に明瞭ですが、ものすごい急登。表側の手軽なハイキングコースとは違いたいへん。ファミリーハイキングにはとてもじゃないがお勧めできるルートではありませんでした。

急登をヒイヒイ悲鳴を上げながらなんとか2度目の粟ヶ岳山頂に到着。阿波々神社の裏にある無間の井戸の横をすり抜け再度かっぽしテラスへ。
無間の井戸はこの地方に伝わるおとぎ話に出る井戸。遠州七不思議のスポットの一つで、その昔願の叶う無間の鐘というのがあり、鐘を争奪し争う人々を見た阿波々神社住職がこの井戸に鐘を投げ込んだという話らしい。
詳しくはこちらのHPで開設されています。

粟ヶ岳を下山していくと下からたくさんのファミリーが山頂目指して登ってきていました。子供たちが元気に登って来る姿がほほえましかった。


撮影機材
カメラ:Nikon Z6

