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遭難した時のためにココヘリに入会しました。

 
ココヘリ
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ココヘリとは

遭難時にヘリでの探索を無料で行ってくれるサービスです。今回、自分が遭難してしまったときになるべく早く探してもらえるように入会しました。

遭難してから72時間以上経つと生存確率が急激に落ちると言われています。当然ですが早期発見してもらえる事が大切です。また、万が一自分が遭難して死んでしまっていても、すばやく遺体を発見してもらう事が残された家族にとって重要になります。

特に私は単独登山が多いので、登山は自己責任というのを出来るだけ全うするためにもこのサービスは必要性を感じた次第です。

発信機でピンポイントで場所を特定

会員証を兼ねた発信機は最長で16km先まで電波をとらえることが出来、ピンポイントで遭難者の位置がわかります。現在のところ(2019年5月5日現在)は発見率100%とのことです。

最近はネットで登山届を提出される方も増えていると思います。私もヤマレコで書いた計画をコンパスで提出しております。ヤマレコ、コンパスともにココヘリIDを記入する欄があります。遭難時にはこのIDの発信機から出る信号をもとにヘリで探索してくれます。必ず登山届を出すようにしましょう。

出動費用は3回分無料

ヘリでの探索は3回分のフライト(9時間分)が無料になります。通常、県警のヘリは無料(税金で運用されているので正確には無料ではない)ですが、民間のヘリだと1分1万円くらいが相場だそうです。

一回のフライトで3時間飛ぶと、60分×3×10,000円=1,800,000円

普通の人では払えませんね。ココヘリに入会していれば3回分のフライトが無料。すごいですね。

近年、登山での遭難が増えて県警ヘリの出動も増えています。登山をしない人からすれば、わざわざ危険な山に入って勝手に遭難して多額の税金を湯水のように使う登山者に対して非難の声が上がっていますが、それも致し方がない面がありますね。今では奥多摩や奥秩父の山域では県警ヘリも有料(費用は知りませんが・・・)になってきています。

登山は自己責任ですが、遭難した時にはその責任を全うできる人は皆無です。それなら、探索してもらうにも出来るだけの事はしておきたいものです。

個人賠償責任補償とアウトドア用品補償付き

アウトドア活動中に起きた対人・対物事故に対し、1億円までの個人賠償責任補償が付いています。落石等不慮の事故で他人にけがをさせたしまったりしたときに安心ですね。

また、登山用品の破損・盗難事故を最大3万円まで補償する物品補償が付いています。テントやストック等基本的な装備の他に、GPS端末やアウトドアウォッチ等、アウトドア用品に幅広く対応しているようなのでいざという時に使えそうですね。

注意点

ココヘリでの探索はあくまで遭難者の位置特定のみです。ここから遭難者救助にかかる費用は別になりますので気を付けてください。

合わせてJROなどの山岳保険に入られることを強くお勧めします。

あと、発信機はレンタル品なので退会時は返却しなければなりません。本機とUSBケーブル、電源ピンはきちんと管理しましょう。

遭難時の家族のリスク

行方不明と死亡は雲泥の差

登山で行方不明になった人の家族にとって、その人の死亡確認の可否は非常に重要になります。死亡が確認できなければ行方不明扱いとなり、7年間は死亡の認定を受けられません。これによって発生するリスクは次のことが考えられます。

生命保険の保険金が受け取れない。

本人の死亡が確定しないと、当然死亡時の保険金は受け取れません。一般的な家庭の場合、夫が遭難行方不明になったとすると、家族の収入がなくなり、保険金も入らずで生活に困窮することになります。

会社は欠勤扱いとなり解雇される。

死亡であれば退職扱いで退職金もでますが、行方不明であれば欠勤扱いとなりそのまま解雇。退職金も家族に入りません。

したがって、生死にかかわらず家族のためにも低予算で見つけてもらわなければならないのです。捜索に何百万、何千万もの費用を負担して見つけることが出来なかったなどという事になっては残された家族にとっては最悪です。

登山をする者として万が一何かあっても家族になるべく負担をかけないようにしたい。この点が今回ココヘリに入会しようと思った一番の理由です。

使い方

使い方は非常にシンプル。まずは発信機を付属のUSBケーブルで満充電にします。充電時間は1~2時間程度。これで最大3ヶ月電波を発信し続けることが出来るそうです。LEDの色で電池残量がわかるようになっています。充電が完了すればいつでも使用できる状態です。

実際に使用は、登山届に会員IDを記載するようにしましょう。会員IDは発信機兼会員証の本機に記載されているID(下記写真のモザイク部分に記載)です。私の場合はヤマレコとコンパスで登山届を利用しておりますが、両方に会員IDしております。

ココヘリ会員証兼発信機
ココヘリ会員証兼発信機

入山前にココヘリ発信機の電源を入れましょう。電源を入れていないと当然ですが全く役に立ちません。電源は誤って切れないように小さなピンで穴の奥にあるスイッチを押し込むようになっています。

発信機スイッチ
発信機スイッチ

万が一の事態に捜索ヘリが上空からIDを探知すると動作LEDが通常の3秒に一度の点滅から一秒毎の早い点滅に変化します。これで遭難者の位置情報が捜索隊に連絡されます。電波をより広範囲に発信するためには、ポケットやザックの中から出来るだけ地面から離れた高い位置に設置するのが良いそうです。緊急時には出せるのであればなるべく出しておきましょう。

また、本機は生活防水なのでちょっとした雨なら問題ないかと思います。沢登や渓流釣り等であれば別途防水対策をしておく必要があります。

年会費は3650円ですので一日10円でいざという時の安心を買えます。山小屋等によく貼ってある行方不明者情報を読むと家族の方はどういう思いでおられるのかいたたまれなくなります。

登山をする人にとっては家族のためにも検討の余地があるのではないかなと思いご紹介させていただきました。ご参考になれば。


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