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Nikon Z6を購入。導入の経緯と少し使った感想

2020/05/04
 
Z6表紙
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購入に至った経緯

ずっとAPS-C機のD7200を使ってきていて、フルサイズ機への移行を考えていました。価格がこなれてきたD750にするか、マウント乗り換え覚悟でSONYのα7Ⅱα7Ⅲにするか・・・と考えていました。昨年秋にNikon、Canon、Panasonicが立て続けにフルサイズミラーレスを発表し、世の中の潮流は一気にミラーレスに傾いていき、各社新しいミラーレス用マウントを発表し、Nikonも新しいZマウントを発表しました。

Fマウントに代わる次世代のマウントとしてZマウントが出来たわけで、今後Fマウントにこだわっても先細り・・・。それならマウント切り替えをしてもいいじゃないかと考えたわけです。そんなわけで、D750やD850のFマウントは購入対象から外れていきました。もともと手持ちにFマウントレンズが結構あるのですが、ほとんどMFレンズなので、ミラーレスであればマウントアダプタを介して使えるのでNikonにこだわる必要がないんですね。

そういうわけで各社のフルサイズミラーレスを検討すると・・・

Canon EOS R

持った感じ手になじんで持ちやすかったのですが、なんと内蔵手ブレ補正が付いていない。レフ機の5Dや1D系との差を作ったのか連射性能や動画性能等やや抑えた仕様になっていると感じました。導入しやすい価格に抑えているのでここはよいのですが、MFレンズを使いたい私には内蔵手ブレ補正がないのはOUTでした。

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Panasonic S1

この機体は完全にプロ向けに作られたものなので私にはオーバースペック。価格も高く重量もあるので山に持っていきたい私には不向き。ライカ・パナ・シグマでそれぞれLマウントレンズを開発していくLマウントアライアンスには興味がありますね。お金があれば選択肢に入ったかも。

SONY α7Ⅲ

最後まで迷ったのがαシリーズ。Eマウントは仕様公開しているのでサードパーティー製のレンズも豊富。レンズの選択肢が多いというのは大きいですよね。ボディもファームアップで機能改善・拡張されていくので非常に魅力的でした。手持ちMFのFマウントレンズもマウントアダプターを介して問題なく使用できますしね。

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Nikon Z6

何度か量販店に足を運んでα7Ⅲと触り比べた結果、結局選んだのはZ6。 決め手は扱いやすさでした。

手に持った時のグリップのしやすさやEVFの見え方。そして一番大きかったのは慣れ親しんだ操作系。レフ機と同様の操作系、設定画面で初めて触ってもほとんど迷いなく、店頭の展示機もすぐに自分好みにカスタマイズができます。ボタン配置もα7Ⅲよりしっかり考慮されていてすごく使いやすいですね。α7Ⅲはよく言われている小指余りよりも各種ボタンの配置が使いにくくて気になりました。

という経緯で、結局手に馴染むZ6を買ってしまったのでした。でも、Zマウントレンズはまだ少ないし高価なので、リバースエンジニアリングでサードパーティーがレンズを出してきてくれればよいのですが…。そこは今後期待しながら使っていきたいと思います。

自分好みにカスタマイズ

右手だけで通常操作が完了できるようカスタム

ずっと使ってきたD7200はグリップしている右手のみで通常の撮影に使う機能が操作できるのが魅力で、気に入っているところでした。Z6も基本的に同じようなボタン割付をしていきました。D7200よりボタンの数が増えているので、いままでボタンに振れなかった機能も入れることができるのでさらに便利に。

こんな風にカスタムしました。カスタムについては個人の使い方で最適化すればよいので、私のやり方が最適というわけではありませんがご参考になれば幸いです。

Fnキーへの機能割付

Fnボタン
Fnボタン

Fn1とFn2には初期状態ではそれぞれホワイトバランスとフォーカスモードが割り当てられています。D7200でこの辺りにあるPvボタンに再生を割り当てていました。撮影の確認をしたい時にすぐにアクセスできるように今回もFn2に再生を割り当てました。

Fn1はデフォルトのホワイトバランスのままです。結構頻繁にさわりたいホワイトバランスがここに置けるのが便利ですね。

リレーズ周りのボタン

リレーズ周り
リレーズ周り

ISOボタンが付いてすごく便利になりました。D7200は録画ボタンをISOに割り当てていたのですが、Z6は専用ボタンが付いているので録画ボタンをブラケット撮影に割り当てました。D7200では、ファインダーの右側にボタンが付いていたので左手で操作しなければいけませんでしたが、Z6は右手だけで設定OK。便利ですね。露出ボタンはデフォルトで使用しております。リレーズ半押しでAE-LOCKを設定しております。

背面のボタン

Z6背面
Z6背面

ボタンのほとんどが右側に移りました。可動式の液晶画面が付いているからですが、個人的にはこちらのレイアウトの方が好みです。

D7200はファインダーを覗いていると知らないうちに鼻でMENUボタンを押してしまっていることが多く、よくファインダーをのぞきながらISOやフォーカスポイントが動かないという事をやっていました。

Z6はファインダーが後ろに出っ張っているので鼻が液晶に当たることもなく、このようなこととは無縁になりました。

AF-ONボタンが単独でつきましたし、ディスプレイ変更ボタンが単独でAF-ONボタンの横にあるので、見たい情報にすぐに変更できてすごく便利。サブセレクター(ジョイスティック)でフォーカスポイントを移動、押し込むとAEとAF同時ロックですが、私はフォーカスポイント位置リセットに変更しました。こちらの方が使いやすいかなと思います。

iボタンは液晶ディスプレイにiメニューというメニュー一覧が表示されるボタン。iメニューのボタン割付も自由にカスタム出来るのですが、とりあえず不自由は感じていないのでデフォルトにしています。使いながら変更していこうと思っています。

iメニュー

ここからいろいろな設定にアクセスできるので便利ですね。機械の進化を感じます。

カーソルボタン中央のOKボタンは画面拡大100%を割付しました。再生時はピント確認のために頻繁に使う機能です。また、撮影時にはEVF表示拡大100%に設定し、MFレンズ使用時はものすごくピントの山がわかりやすくなりました。ピントピーキング機能と合わさって、ミラーレスはMFで使うには最強だ!と感じた次第です。ミラーレスにしてよかった。

早速ちょっと撮影に近所の山へ

購入した次の日、静岡市の焼津アルプスをZ6を持ってウロウロしてきました。写真はすべてJPEG撮って出しです。

Nikkor Z 24-70mmF/4S 1/400 F5.6 70mm

さすがフルサイズ。よくボケます。このレンズはボケかたも自然で二重線になるようなところは目立ちません。


Nikkor Z 24-70mmF/4S 1/500 F5.6 24mm

隅々までよく解像しております。ピクチャーコントロールはオートで撮影。空の色の出方がD7200とだいぶん違うような。


Nikkor Z 24-70mmF/4S 1/125 F11 70mm

ピクチャーコントロールオートはお花を撮るとすごく綺麗。


Nikkor Z 24-70mmF/4S 1/60 F11 24mm

綺麗に解像しています。絞ってしまいましたが、解放で撮った方がフリンジの出方とかレンズのテストにはよかったかな。


Nikkor Z 24-70mmF/4S 1/250 F11 49mm

Nikkor Z 24-70mmF/4S 1/2500 F4 70mm

解放で撮ると周辺減光が顕著になります。テレ端・ワイ端で一番目立つような感じがしました。でも周辺はよく解像しています。


Nikkor Z 24-70mmF/4S 1/640 F5.6 70mm

結構寄れます。この標準ズームレンズはすごくいいですね。


Nikkor Z 24-70mmF/4S 1/400 F4 70mm

少し周辺減光していますが、空を撮るよりは目立ちませんね。

ちょっと使って感じたこと

軽くて山での携行にはうってつけ

標準ズームとの組み合わせはすごく軽い。今までのD7200+TAMRON A032の組み合わせは1.8kgほどの重量で、レンズが重く重心が前寄りでした。使っていて気にもしなかったのですが、今回Z6+24-70F4を使うとものすごく軽く感じました。重量も500g程軽いのと合わせて重量バランスがいいので体感ではもっと差があるように感じました。

電池はEN-EL15aだとカタログどおり300枚くらい

心配した電池のもちですが、標準のEN-EL15bではなく、EN-EL15aを使ったからか、私の使い方だと300枚程度でした。巷では倍くらい持った等の書き込みも見られたのですが、私の様に山を歩きながらカメラをしまったり取り出して頻繁にON-OFFを繰り返す使い方だと結構消耗するようです。しかも撮るたびに再生拡大してピント確認をするので余計に減るのかと思います。山行中に電池がどんどんなくなっていくので、半押しタイマーを30sから10sに変更しました。これで多少は違うでしょうかね。三脚立ててのセッティングだとすぐに切れるので不便ですが。EN-EL15bならもっともつかもしれませんね。次回試してみます。

可動式液晶ディスプレイは便利

今更ですが、私は可動式液晶Dが付いたカメラは初めて。ローポジションの撮影などはものすごく便利ですね。今まで寝っ転がって撮ったりしたこともありましたがこれなら普通に撮れます。撮影の幅が広がりますね。

フォーカスポイントが画面いっぱいに移動出来て便利

レフ機は中央近辺しか移動できないので、構図づくりに便利ですね。今までは置きピンで撮影していたのが、ピントが欲しいところにポイントをもっていって撮影できるようになり、ピント精度が向上します。

EVFは見やすい

ピントの山がわかりやすいのは前述のとおりですが、明るさやピクチャーコントロールの設定が反映された画が表示されるので便利。最初は従来の光学ファインダー(OVF)と違って妙にコントラストが強い画が表示されるので違和感がありましたがすぐに慣れました。OVF風に自然な表示も可能なようですがそのまま使っています。

こんな感じでNikonユーザーなら違和感なく移行できる使いやすいいいカメラですね。出たときはメモリスロットが一つだけ等いろいろ物議があったZですが、やっぱり新型はいいですね。これから使い込んでいこうと思います。

2019.6.23追記

Z6を購入して約3か月が経ったので、これまでに感じたことを少し追記したいと思います。

サードパーティー製Fマウントレンズの使用感

SIGMA 8-16mm F4.5-5.6

Z6+SIGMA8-16mmF4.5-5.6HSM
Z6+SIGMA8-16mmF4.5-5.6HSM

APS-C用レンズですが、超広角はこれしか持っていないので登山の時は持参するようにしています。当然FTZを介して使うのですが、使用していて特に動作上問題は出ておらず違和感もなしです。

オートフォーカスもFマウントで使用しているのとさほど変わりなく、しっかりピントも合いますし、スピードも(もともとたいして速くないレンズですが)特に遅くはありません。

強いて言えば、Z6はDXフォーマットのレンズを着けると自動的にクロップしてしまい、FXが選択できません。ケラれても構わないのでFXで撮影したいものです。

DX固定になる
DX固定になる

同じDXフォーマットレンズでもイメージサークルの大きさは違いがあるらしく、フルサイズで使用したときのケラれる面積はレンズによって違うようです。

SIGMA8-16mmはイメージサークルが大きいらしく、テレ端ならほぼケラれないと昔どこかのHPで見たことがありました。であるならFXで16mmレンズとして使えそうだとひそかに考えていたのですが・・・。

DXクロップの1000万画素くらいでしか使用できないのがちょっと残念でした。

TAMRON SP24-70 F/2.8 Di VC USD G2

このレンズをもともと持っていたので、当初はボディ+FTZで導入するつもりでした。このレンズは非常にコストパフォーマンスが良く気に入って使っていたのですが、Zとの相性は正直あまりよくありません。当初オートフォーカスの具合がイマイチだったのですが、ボディのファームアップ後にあまり問題なくなりました。

詳細は別のページで書いておりますのでこちらでご確認ください。

結果的にはNikkor Z 24-70F4Sのキットを購入して正解でした。スペックだけみると中途半端でちょっと冴えないですが写りと軽量化を両立した素晴らしいレンズだと思います。

電池EN-EL15bだと結構持ちます

以前から使用していたEN-EL15aは電池の持ちがイマイチでしたが、同梱のEN-EL15bを使用すれば結構持ちます。一日8時間程度の日帰り登山であれば何とか持ちます。

最近感じているのは電池自体の性能よりも、スリープ状態からの復帰です。半押しタイマーを10sで使っているので、操作をしなければすぐにスリープ状態になるのですが、復帰させるときはどこを触っても復帰します。つまり、ちょっとどこかのボタンに触れたらすぐに復帰してしまうので、カメラバッグの中で勝手に起動していることが多いようです。

カメラの電源を都度ON/OFFすれば、400枚以上撮っても電池は50%程残っているので、やはり未使用時に相当電池を消耗しているようです。

決まったボタンでしかスリープが復帰しないような設定ができるとよいですね。都度電源ON/OFFは電源レバーにガタが来そうで精神衛生上よろしくありません。

MFレンズ使用時にユーザー設定の利用するようにしました

マニュアルフォーカスをする時にEVFは拡大が出来るので非常に便利。通常は拡大をOKボタンに割り当てています。でも、OKボタンで拡大させるのは少し操作が煩わしい。

なので、MFレンズを使用するときだけAF-ONで拡大するようにすると便利だと思い、ユーザー設定(モードダイヤルのU1、U2、U3)にMF用設定を入れるようにしました。

D7200にも同様にユーザー設定がありましたが気にも留めておらず、使うことはありませんでしたが、結構便利なものですね。今更ながら気が付いたのでした。

2019.12.1追記

Z6を使って8ヶ月。APS-Cレフ機と比べて感じているメリットとデメリット

Z6を購入後8ヶ月。今までメインで使ってきたD7200と比較してのメリット、デメリットをあらためて思い起こしてみました。ご興味があればこちらも閲覧ください。

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