竜ヶ岳・中之倉峠・パノラマ台 富士山と南アルプスを眺めながら本栖湖の外輪山を周る山歩き
午前4時。本栖湖の湖畔駐車場は暗闇に包まれていました。明かりは車を停めたところから離れたところにポツンと光る自動販売機がのみ。暗闇の中で車から降りるのはいつも少しためらわれます。人間、暗闇には本能的に恐怖を感じるものです。
そうは言っても、車から降りなければ山には登れないし、夜明けの朝霧を山から撮りたいと思ってわざわざ車を走らせてきたわけなので、ちょっとだけ勇気を振り絞って車の扉を開けたのでした。
空を見上げると満天の星空。本栖湖でこんなに綺麗な星が見られるというのは意外でした。朝霧高原で何度かキャンプをしたことがあるのですが、こんなに綺麗に星が見えたことがなかったので。星空を撮りたい思いもありましたが、目的の夜明け撮影に間に合わなくなってしまうので、さっさと準備をして登山口に向かったのでした。
コース
ルート地図
ルートタイム
スタート地点⇒14分⇒本栖湖キャンプ場⇒51分⇒石仏、見晴らし台⇒32分⇒湖畔登山口・石仏分岐点⇒10分⇒竜ヶ岳⇒28分⇒端足峠⇒53分⇒本栖湖いこいの森キャンプ場⇒47分⇒佛峠⇒18分⇒中ノ倉山⇒38分⇒中之倉峠⇒71分⇒パノラマ台⇒19分⇒烏帽子岳⇒23分⇒パノラマ台登山口⇒8分⇒北の山バス停⇒4分⇒本栖湖観光案内所バス停⇒7分⇒ゴール地点G
ルートデータ
出発時刻/高度: 04:14 / 907m
到着時刻/高度: 13:30 / 907m
合計時間: 9時間15分
合計距離: 19.8km
最高点の標高: 1467m
最低点の標高: 899m
累積標高(上り): 1434m
累積標高(下り): 1418m
荷物重量 : MAX13kg
撮影機材 : NikonD7200 TAMRON SP24-70F2.8G2 SIGMA 8-16 HSM
消費カロリー : 4,270kcal
登山レポート
竜ヶ岳
撮影を予定している石仏・見晴台までは登山道は凍っていましたが、残雪も少なく特に滑り止めは必要ありませんでした。地面が泥なのでこれからの季節はゲイターをつけて汚れ対策をする必要がありますね。
道は明瞭で登りやすい登山道です。
石仏・見晴台に着いてみると、遮蔽物はないものの周りが熊笹に覆われていて青木ヶ原樹海があまり見えませんでした。樹海を照らす朝日を撮ろうと思っていたのでちょっとがっかり。もう少し登ってみようかとも思ったのですが、日が昇るまで30分を切っていたのであきらめてここで撮影をすることに。やっぱりロケハンは大事ですね。
日の出の時刻を過ぎると、大室山の北側から太陽が昇り始めました。思ったよりだいぶん北側だったので、いそいそとカメラをセッティングし直す。
雲一つない天気だったのですが、春先であることもあり結構空気が霞んでいました。
霞の中登っていく日の光が金色の光芒をあたりに広げます。熊笹も富士山も陽の光を浴びて金色に染まっていきました。山で日の出を迎えるのは気持ちがいい。
日が結構登ったので撮影終了。まずは竜ヶ岳の山頂を目指します。見晴台から登山道をちょっと上がると樹海が眼下に広がる光景に。ここで撮れば思っていたような風景が撮れたと思いながらも、熊笹も悪くなかったので良しとしました。
TAMRON SP24-70F2.8は逆光に強くあまりゴーストが出ないのですが、この写真は変な形の大きなゴーストが入ってしまいました。おそらくレンズ保護フィルターが悪さをしているのかなと思ったのですが、山登りではレンズに傷をつけやすいので保護フィルターは必須アイテム。ハレ切りする等で対応しなければいけないですね。
竜ヶ岳は手軽に登れる山なので、ファミリーでの登山に最適ですね。
山頂は広々としていて、非常に眺望がよいです。ベンチもいくつか設置されています。
中之倉峠
端足峠から本栖湖に一旦降りて、いこいの森キャンプ場から中ノ倉山へ登り返します。キャンプ場手前に登山口らしきものがあるのですが、登っていくと反対側に上がっていったので不安になった戻りました。キャンプ場建物裏に登り口がありました。
ここからは中之倉峠まで木々の間から富士山や南アルプスが覗けるものの、すっきり見られるところはないのでひたすら歩き続けます。歩いていると突然中之倉峠の展望所が現れます。
中之倉峠は千円札裏に描かれている富士山として有名なところです。展望所は下の道路からも登ってこれるので、登山者でない方も結構来られていました。
パノラマ台
中之倉峠からパノラマ台までは3km弱。途中まではアップダウンも少なく歩きやすい山道です。しばらく歩き、半ば程から徐々に登りになっていきます。登りきると三方分山とパノラマ台の分岐に到着します。分岐から300m程進むとパノラマ台となります。
パノラマ台は富士山と樹海の眺望のよい場所です。ちょうど昼頃に着いたこともあり、多くの人が昼食を食べられていました。
中之倉峠で早めの昼食を済ませていたので、ここでは少し休憩をして隣に見える烏帽子岳へ。
パノラマ台は眺望がよいことで有名で雑誌にもよく掲載されておりますが、となりの烏帽子岳はほとんど無名の山です。烏帽子岳という名前自体全国各地にあるので名前だけを聞いてもピンとこないですが、ここからもパノラマ台と同じような眺望が楽しめます。こちらの方が住宅地が写らない分いいかもしれませんね。下山中に烏帽子岳ピストンの年配登山者とすれ違いました。
烏帽子岳を降りるとあとは一般道を歩いて車に戻るのみ。結構疲れましたがいい山行になりました。