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A/Avモード(絞り優先モード)を使ってみよう

2017/04/08
 
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だいぶん昔のことになりますが、初めて買ったデジタルカメラはコンデジでした。当時はスマホもなく、ガラケーにもカメラが付いていたか定かではない時代でした。当然写真撮影をするとなるとカメラでの撮影が当たり前で、普通の人はコンデジをこぞって購入したものでした。

コンデジでの撮影

一般的なコンデジは撮影モードはオートしかなく、シャッタースピードや絞りをユーザーが設定することはできませんでした。特にカメラにこだわりのない人は簡単に操作出来て、かつ綺麗に撮れるものを求めていたので、ややこしい設定は機械任せというのがメインになるのは当然だったと思います。現在のスマホカメラも同じですね。絞りやシャッタースピード等は意識せずに撮っていると思います。

一眼初心者の苦悩

一眼カメラを買った人は、スマホやコンデジよりももっと綺麗に撮りたいという思いが強いはずです。でも、スマホやコンデジと同じようにオートモード(Pモード)で撮影してもそれほど写真に変わりがないと思う人が多いのではないかと思います。わざわざ高いお金を払って買ったのに…。とがっかりする人が結構いるのではないかと思っております。

オートモード(Pモード)は、カメラが最適と判断した設定での撮影となります。したがって、乱暴な言い方をしてしまえばこのモードで撮影すれば、一眼もコンデジも似たような条件で撮影してしまいますので、似たような写真しか取れないということになります。(実際はカメラの違いやメーカーの違いで最適とする写りに違いがあるのですが。)もちろん一眼カメラはコンデジに比べて大きなセンサーを使っておりますので、全体の精細感や暗部のディテール等写った画像自体はクオリティが高いです。しかし、画質がよいというだけで写っている画自体は似たり寄ったりであるため、値段の高いカメラで撮った割には大して変わらないという印象を受けてしまいます。

手軽に一眼らしい撮影をするには

『あーぁ、せっかく大枚をはたいて一眼買ったのにスマホと変わらねー。(# ゚Д゚)』

ということになってしまっては楽しくないので、まずはAモード(Canonの場合、Avモード)で撮ってみましょう。

Aモードとは絞り優先モードの事です。絞りは自分で調整して、シャッタースピードはカメラに調整してもらうという半自動モードです。絞りはカメラの表示でF3.5等、Fで表記される数字です。

絞りを自分で設定することで何ができるかというと、主に下記の二つを調整することができます。

  1. 前景・背景のボケ具合
  2. シャッタースピード

絞りを自分で調整するだけで見違えるように違った写真が撮れるようになります。

1.前景・背景のボケ具合

背景をぼかした写真は一眼ならではですね。背景(前景も)のボケに影響するのは、センサーサイズと焦点距離、そして絞りです。センサーサイズが大きく、レンズの焦点距離が長く、絞りの数字が小さい程ボケやすくなります。どうしてそうなのかはまたの機会に書こうと思いますが、まずはそうなんだと覚えていただければよいと思います。コンデジの背景がボケにくいのは、センサーサイズが凄く小さいからですね。センサーサイズは購入したカメラによります。初心者向けの一眼カメラはAPS-Cというサイズのセンサーを使っていることが多いですが、ボケの表現をするのには十分なサイズです。

焦点距離、絞りはレンズに依存します。レンズを見てみると、18-55mm F3.5-5.6とか35mm F1.8などと書いてあると思います。18-55mmや35mmというのが焦点距離になります。この数字が大きいほど望遠になり、小さいほど広い範囲を写すことができます。望遠になるほどボケは大きくなりますが写せる範囲は狭くなっていきます。F3.5-5.6というのは絞りの数値の最小値を表しています。焦点距離が18mmの時はF3.5、55mmの時はF5.6が最小値ですよ、という意味です。絞りとは、レンズに入る光の量を調整するシャッターの開き具合を表す数字です。人の目に例えるなら、F値が小さいほど瞼がパッチリと開いている状態。逆にF値が大きいと瞼が閉じて目を凝らしてみている状態といえるでしょう。同じ焦点距離ならF値が小さいほど前景・背景がよくボケます。

 焦点距離18mm F3.5
   焦点距離18mm F11

F3.5とF11で同じものを撮影すると、前景と背景の写り方がだいぶん違いますね。

F値を調整して思ったようにボケ具合を調整してみましょう。

2.シャッタースピード

山歩きをしていれば、森林の中や、明け方などの薄暗い場面での撮影も多くなります。暗いところでの撮影は、なるべくカメラに光を入れてあげないと暗く写ってしまいます。カメラに光をたくさん入れるためにはシャッターをなるべく長く開けておく必要がありますが、そうすると手ブレをしてしまう可能性が大きくなります。一般的に手ブレをしない(しにくい)シャッタースピードは1/焦点距離(フルサイズの場合)と言われております。焦点距離35mmのレンズであればシャッタースピードは1/35が限界となります。(APS-Cの場合は1/50)

また、シャッタースピードが低いと三脚等で手ブレは防げても被写体が動くことでブレが発生してしまいます。これを被写体ブレと言います。風景写真でも風が吹いて枝が揺れる等でブレることがあります。ブレのない写真を撮るには必要最低限のシャッタースピードが必要となります。(あえてブレのある写真というのもありますが)

絞りを開く(F値を小さくする)とカメラに入る光の量が多くなるので、シャッタースピードを上げられます。暗いところや動くものを撮影するのに必要最低限必要なシャッタースピードを確保するために絞りを開き(F値を小さくする)ます。

また、シャッタースピードは絞りとは別にISOを調整することでも調整が出来ます。ISOはセンサーの感度を表していて、数字を大きくするほど感度が高くなるので少ない光でも明るく写すことができます。しかし、感度を上げるとノイズもたくさん拾うので画質が落ちてしまいます。どこまで上げて使うかは、撮影する人の判断になります。

シャッタースピードをしっかり確保して、手ブレや被写体ブレを防ぎましょう。

私も山登りの時は基本的にAモード

登山の時は、ボケとシャッタースピードの調整が簡単にできることから基本的にAモードを使っています。ISOは手動で使っていることが多いです。SモードやMモードはどうしても『この条件で撮らないといけない、もしくは撮りたい』という時しか使いません。川の流れを表現するのにシャッタースピードを落としたいとか、絞りを絞りながらもシャッタースピードを確保して撮りたいとか。

Aモードで撮っているうちに、『ああ撮りたい、こう撮りたい』というようになってくると思います。ほかのモードはそれから使い始めればよいかと思います。

では、まずはAモードで楽しい一眼カメラライフを送りましょう。

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