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RAW現像のすすめ。1ランク上の写真に仕上げるには

2017/10/21
 
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せっかく一眼カメラを購入したのに、撮った写真はスマホやコンデジとあまり変わらない…。という方が結構多いのではないかと思います。私も初めて一眼カメラを購入した時はそうでした。

いろいろな機能や調整が付いていて、何をどう扱えばよいか解らないことだらけでした。絞りや露出、光測等カメラで撮影をするために知っておかなければならない事を全く分からずというか概念すら知らず、Pモード(プログラムオートモード)でズームして被写体に合わせてシャッターを切るだけという状態でした。

『”脱”スマホと変わらない』の為に、Aモード(絞り優先モード)で撮影することから始めるといいという記事を書きました。

絞りを変えることで前景と背景のボケをコントロールし、スマホとは一味違った写真が撮れるようになったと思います。ここでさらにもうワンランクアップを目指してRAW現像をしてみましょう。

RAW現像とは

RAWというのは聞きなれない方も多いかと思いますが、これはカメラで撮像した生のデータの事を指します。

写真画像ができるまでの流れを簡単に説明すると、まずレンズから取り込んだ光をイメージセンサーが捉えます。捉えた光をRGBにデータ化して、画像処理エンジンでRGBをいろいろな色に調整、圧縮して写真にします。カタログやHPに記載されているEXPEEDやDINGO等が画像処理エンジンですね。これが新しいものの方が処理速度やノイズ処理等が優れていて、より綺麗な写真が撮れます。写真の状態にしたファイルが皆さんがよくつかわれる.JPGの拡張子の画像ファイルですね。

一方RAWというのは、カメラメーカーによって拡張子が異なります。私が使っているNIKONは.NEFというファイルになります。RAWデータはイメージセンサーが捉えたRGB3色のデータがそのまま保存されたファイルです。まだ写真になる前のデータになります。

RAW現像とは、この未調整の生データを画像処理エンジンの代わりに自分で調整を行う作業だと思っていただければよいかと思います。現像というと、暗室でフィルムを薬品に浸けてというイメージですね。デジタルではパソコン上でフィルムのネガに当たるRAWを元に写真を作るので、同じように現像と呼ばれております。

通常のJPG画像は画像処理エンジンが自動的に現像をしてくれているんですね。

現像までの流れイメージ

RAW現像の必要性

カメラメーカーが作った優秀な画像処理エンジンが自動的に現像をしてくれるのだからRAW現像などという作業は必要ないのではないかと思われるかもしれません。

もちろん、最新の画像処理エンジンは撮った写真を綺麗に仕上げてくれます。しかし、あくまでメーカーが最適と考えている設定で仕上げてくるので、撮った写真がイメージと合わないことも多々あります。

また、折角撮影した決定的瞬間も撮影時の露出やホワイトバランスの調整失敗等でイメージした写真に仕上がらない場合も当然あります。

RAWで撮影しておくと、こういう時にレタッチソフト等で調整をして、イメージに近づけるように修正をすることができます。RAWはイメージセンサーで捉えて情報そのままなので、非常にたくさんの色情報が詰まっております。現像ソフトでホワイトバランスや露出も綺麗に調整ができます。またレタッチした時の色の破綻も、色情報多いので破綻しにくいです。

一方、JPG画像はデータ圧縮や調整処理をしており、色のデータが少なくなっております。データが少ないJPG画像をレタッチすると、必要な色情報がないためうまく思った色が出せずに綺麗に調整できない事が多いです。また、調整したところから写真が破綻して不自然になってしまうこともあります。

よって、せっかく撮った写真を最大限に生かすにはRAWで撮るのがベストですね。

RAW現像で写真を自由に表現

写真は見たままのものを忠実に表現するという事も大事だと思います。しかし、現実ではなかなか起らない、あるいは現実離れした表現もありだと思います。絵画でも必ずしも現実に忠実に描いているわけではありません。写真も同様にいろいろな表現があってよいですよね。桜舞う風景をピンク色に染めてみたり、明暗をくっきりと分けたソリッドな写真にする等、いろいろとやってみたくなります。

RAWでデータを撮っておけば、このような表現も比較的自由にすることができます。RAWでの撮影は写真での表現をものすごく広げてくれます。一眼カメラをせっかく買ったのであれば、ぜひともRAW現像に挑戦していただきたいと思います。

現像で墨絵調に

RAW現像をするには

RAW現像をするには専用のソフトが必要になります。

有名なソフトに、AdobeのPhotoshopやlightroomがあります。これらは写真現像をするのに必要不可欠なソフトです。AdobeではCreative Cloud フォトプランで月額980円でPhotoshopとLightroomが使用できます。非常に高機能で写真現像のスタンダード的ソフトですが、RAWを扱い始めて間もない人がいきなり使っても使い切れないと思います。

カメラメーカーは各自無料の現像ソフトを提供しています。私が使っているNIKONであれば、Capture ND-Xという現像ソフトになります。Adobeのソフトには機能的には及びませんが、純正ソフトという事もあり気軽に現像をすることができます。また、データ非破壊なので何度でもやり直しが効くのがいいですね。

現像をする上での調整の方向性というか考え方は、どの現像ソフトを使っていても変わりませんので、まずは純正ソフトで現像に慣れるのがよいかと思います。純正ソフトではできることが限られてくるので、慣れてきて限界を感じ始めたらPhotoshopとLightroomを使ってみればよいかと思います。

また、Photoshopのプラグインでも使えるGoogleの無料レタッチソフト『nik Collection』は非常に多彩なエフェクトが使える高性能なソフトです。これが無料とはGoogle太っ腹。純正の現像ソフトと合わせて使えるので、ぜひご活用ください。

現像、レタッチの仕方についてはまた別の機会に書いてみたいと思います。

では^^)/
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