安全に登山を楽しむために 簡単に書けます。登山計画書はしっかり作ろう

登山計画書をきちんと作ってから山に入らないといけない。と改めて思わせる出来事がありましたので、今回は登山計画ネタで書いてみようと思います。
先日とある山から昼過ぎに下山して来た時、これから登る準備をされているソロの方がいらっしゃいました。かなり年配のベテラン登山者のように見受けられました。
昼過ぎから登るとは少しゆっくり過ぎるなぁと思っていたところ、その方から声を掛けられました。
ベテラン(以降ベ)「おぅ兄ちゃん、山頂までどのくらい時間がかかる?」
私)「尾根道からの周回コースで登り3時間、下り2時間くらいかかりましたよ。尾根道と林道経由のどちらから登られます?」
ベ)「山頂まで1時間で行けると聞いていたが、尾根道と林道経由はどっちが近い?」
私)「林道経由で登山口までが1時間くらいですよ。どちらもあまり変わらないと思いますよ。尾根道からなら、登山口がわかりにくいのであちらから。」
ベ)「おぅ、そうか。まあ、標高差800m弱だから2時間あれば山頂まで着くやろ。」
と言われて、山に向かわれてました。この山の標準タイムは7時間程です。普通の登山者が休憩込みで6~7時間くらいのコースです。ベテランさんはどう見てもトレランではないのでこのくらいはかかるでしょう。出発された時間が12時30分くらいだったので、順調に下山しても夕暮れになります。あまりリサーチされていない様子だったので大丈夫かなと一抹の不安を抱いた次第です。
おそらくこの方は登山計画も作っていないと思われますし、家族はこの方がどんなコースを歩いているのか知らない状態だと思います。県外ナンバーでしたので、静岡の山に行ってくる程度の話しかしていないのではないかと思いました。
最近は山岳遭難者のニュースをよく目にします。遭難の結果、残念ながら亡くなってしまったり、生還できても大怪我をされたという事も多いです。しかし、きちんと登山届を出していたからこそ生還できたという方も大勢いると思います。
登山届を出していなければ、どこに行ったのか、どのくらい食べ繋げるのか等もわかりません。どこを捜索すればよいのかもわからないでは助けようがありません。なので、簡単でもよいのできちんと行方が分かる登山届を残していかなければなりません。
甲斐駒ケ岳黒戸尾根&日向山登山口ポスト
登山届は、登山口にあるポストに投函しておくのが一般的です。しかし、最近では個人情報の扱いについては非常に難しくなっており、誰が管理しているのかよくわからない登山ポストに、個人情報を投函するのはためらわれます。また、登山ポスト自体設置されていない登山口も当然たくさんあります。
そこで、皆さんも最近は多く利用されていると思うのですが、私はネットでの登山届を利用しています。ヤマレコという登山のSNSサイトの登山計画作成を利用しております。日時、持ち物等必要事項の記載、コース設定やコースタイムもある計画書を簡単に作ることができます。作った計画書は任意の送り先や都道府県の警察署にメール送信することができます。日本山岳ガイド協会が運営するコンパスやヤマレコ以外のSNSでも同様の機能がありますので、利用されるのがよいかと思います。
ヤマレコでの登山計画はこんな感じで書いていきます。
登山計画を書くをクリックすることで計画書作成が始まります。
地図を選びます。山と高原地図を利用して登山コースの計画を立てられます。コースがない山に登る場合は、国土地理院の地図上に自分でコースを書けますよ。
行きたい山域の地図を選びます。
地図が出るので、歩きたいコースのポイントをクリックしていき、コース設定をします。右側でコースタイム確認と休憩時間、宿泊の設定をします。
右下の保存をクリックすると、プランの名前を付けるダイアログが表示されます。名前を付けて、山行計画を作る/GPX書き出しをクリックします。そして、でてくるダイアログの山行計画を編集をクリックすると、情報入力画面になります。
日程や持ち物、登山者の氏名住所等必要な情報を記入していきます。持ち物や登山者情報は登録できますので、書いた時に一緒にしておくとよいと思います。次回記入時に簡単に入力できます。
ルートはヤマプラで作成していれば次のステップをクリック。していなければ、ヤマプラや国土地理院地図でルート作成を行います。今回は先ほど作成しましたので次のステップへをクリック。
メンバーの氏名、住所も記入します。ソロでも自分の分を記載しましょう。
登録が完了したら、下山連絡システムをONにします。これで後は画面に出てくる手順通りに今回作成した計画書をメールで任意の場所へ送付します。
ヤマレコの登山計画書は先ほど紹介した日本山岳ガイド協会が運営するコンパスとも連携しております。作成した計画書を使ってコンパスでも簡単に登山届を出すことができます。私はコンパスの登山届も併せて出すようにしております。
なお、登山届は設定した下山時刻までに下山連絡がない場合、届を出したところへ自動的に連絡が入るシステムになっております。下山したらきちんと下山連絡を入れるのを忘れないように気を付けてくださいね。届を受けた人が心配します。
登山をするにあたってどのくらい歩いて何が必要か都度確認ができるので、計画書は面倒くさがらずに毎回作成するようにしましょう。
楽しい登山を安全に楽しみましょう。では。
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