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山頂での記念写真は綺麗に撮りたい 日中シンクロのすすめ

 
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こんにちは。BlueRです。
今回は日中シンクロの話を書きたいと思います。
日中シンクロとは何かと言いますと、ただ日中でもストロボを光らせて撮るだけです。
カメラを始めたばかりであれば、なぜわざわざ明るいうちからストロボを光らせる必要があるのかと思う方もおられると思います。

カメラ内蔵ストロボ

綺麗な景色を背景にして満面の笑みで記念撮影したものの、人が思いのほか暗く写ってガッカリ・・・写真を撮っていると誰でもこういう経験があると思います。

カメラは人の目より明るさを感知できる幅が狭い(ダイナミックレンジという)ので、明るいところに光の基準を合わせると暗いところが黒く潰れてしまいやすいのです。逆に暗いところに光の基準を合わせると明るいところが真っ白に。カメラは見た目と同じように写ってくれないのです。
一般的にカメラの初期設定はマルチパターン測光(カメラメーカーによって呼名が違うかも)といって、画面の広い範囲を測光して明るさ(露出)を決めてくれます。大体の場面においていい具合に調整してくれるのですが、明暗差が大きく出やすい場面では思ったような明るさになってくれない場合があります。
暗いところから明るいところを撮ったり、逆光で撮る場合がこれに当たります。

山頂での記念写真で山頂標識の前で撮ったら逆光だった、ということはよくあると思います。こんな時は概ね人が暗く写ってしまいがちです。かといって人に明るさを合わせると、山頂の絶景が真っ白にという事態に。せっかくの景色が台無しです。
こんな時に使うのが日中シンクロです。
景色に明るさを合わせつつも、ストロボの光で人を照らして両方とも適正な明るさで撮ってしまうという技なのです。

やり方は簡単。最初に書いた通りただストロボを光らせるだけです。
本来はストロボの強さを調整する必要があるのですが、今どきのカメラはTTLという機能でストロボの強さを自動的に調整してくれるので、基本的には自動的にいい具合で撮れると思います。

TTL表示

ただ、ストロボを使うにあたって気を付けなければいけないところは、ストロボの光が届く距離には限りがあるというところです。ストロボには光の強さの指標があり、ガイドナンバーと呼ばれる数字で表します。
カメラの取扱説明書仕様諸元を確認するとストロボのガイドナンバー値が記載されていると思います。
ガイドナンバーと光が届く距離の関係は次のようになっています。

光が届く距離=ガイドナンバー÷F値

例えば、私が使っているNikon D7200の内臓フラッシュはガイドナンバー約12ですので、絞りをF4で撮ると

12(ガイドナンバー)÷4(F値)=3(m)

となります。
背景がボケないように絞りを絞って撮影する場合、光が被写体まで届かなくなる可能性があるのでざっと計算する必要があります。
例えば絞りをF11にすると

12÷11≒1.1m

となり、ほとんど手が届きそうな距離に近づかないと光が届かないことになります。
こういう場合どうすべきか。
ISO感度をあげて撮影します。
ガイドナンバーは大体の場合ISO100が基準になっているので、感度を上げることで対応できます。
例えばISO400で撮影した場合は2段明るくなりますので、絞りを2段開いたのと同様になります。したがってF11を2段明るくするとF5.6となりますので

12(ガイドナンバー)÷5.6(相当)≒2.1m

となります。
絞りとISOの段数についてはカメラを始められたばかりの場合、まだわからない方も多いと思います。
今のカメラは概ねレンズの絞りは1/3段づつ調整出来るので、三回動かすと1段となります。F4からカチカチと3回動かすとF5.6になると思います。これで一段です。ISO感度も同じく1/3段刻みで変更できると思います。(Nikon D3300のようなエントリー機は1段刻みの場合もあります)
例えば、絞りを1/3段絞り(暗くなる)、ISO感度を1/3段大きく(明るくなる)すると同じ明るさ(露出)で撮影することができます。つまり絞りを絞って暗くなった段数分、ISO感度の数字を大きくすれば同じ距離だけストロボの光が届くようになります。
これで、ピントが合う奥行(被写界深度)を維持しながらストロボの光が届く距離を調整できますね。
ISO感度は上げすぎると写真のノイズが多くなってデティールが損なわれるので、カメラの性能に応じてほどほどにしましょう。

日中シンクロ有り無しの作例を探したのですが、良い写真がなかったのでまたの折にUPします・・・。
ちなみに、タイトルの写真は山頂標識の影で暗く写っていますので、こんな時に日中シンクロを使うといいですね。

せっかくの登頂記念。なるべく綺麗に撮りたいですね。もちろん、登山中の撮影でも日中シンクロは使えますのでどんどん試してください。
より一層、登山とカメラが楽しくなればいいですね。
では。

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