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唯一無二の超広角レンズ SIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSM レビュー

 
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APS-Cセンサーの一眼カメラの画角は、フルサイズ比で約1.5倍の焦点距離と同様になります。(キャノンは1.6倍)
なので、APS-C一眼カメラのキットレンズでよくある18-55mmの焦点距離ですとフルサイズ換算で27-82.5mmとなり、フルサイズ機の一般的な標準レンズと比較してやや広角側の画角が狭くなります。(フルサイズ機の標準レンズワイ端は大抵24mm)
APS-C機で被写体の後ろの広大な風景を描写したいとか、思いっきりパースペクティブを利かして撮りたいなどという時は、焦点距離18mmでは少々物足りないと思うときがあります。
こんな時に超広角レンズを一本持っていると撮影が楽しくなりますね。
APS-C用の広角レンズは純正からサードパーティーまで各メーカーが発売していますが、今回は私がもっているSIGMA 8-16mm F4.5-5.6 HSMをご紹介したいと思います。

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唯一無二の焦点距離

ワイ端8mm

各メーカーが発売しているAPS-C用超広角レンズのワイド端は10mm。このレンズのみ唯一8mmからの画角(フルサイズ換算12mm)で撮影が可能。油断していると自分の足まで写ってしまいます。
たった2mmの違いですが、実際に使うと画角やパースペクティブの付き方は8mmと10mmではかなり違います。フルサイズ機用レンズでも超広角レンズで焦点距離12mmというのは多分ないと思います。まさに唯一無二の超広角を楽しめるレンズなのです。

焦点距離8mm撮影例

焦点距離8mm撮影例

テレ端は16mm

テレ端は16mmなのでフルサイズ換算24mm。一般的なフルサイズ用標準レンズのワイ端と同じ画角になります。
使いやすい画角ですね。ズーム倍率は2倍しかなく、完全に超広角専門のレンズになります。
Nikon純正やタムロンの超広角レンズは10-24mmなので、テレ端でフルサイズ換算36mmの画角で使えます。使い勝手の面では純正の方がいいですね。

寄れます

最短撮影距離24cm。レンズフードが被写体に触れそうなぐらいまで寄れます。超広角レンズは寄ってなんぼなので(と思っています)しっかり寄れるのはいいですね。

意外とコンパクト

重量は555g

APS-C用のレンズとしてはやや重い部類に入るかもしれませんが、D7200との組合せでは特にレンズ側が重いというようなことは感じず重量バランスはいいと思います。
アイキャッチ画像は入門機のD3300との組み合わせです。D3300はボディがコンパクトなのでSIGMA8-16mmがやたらと大きく見えて迫力がありますね^^;)

寸法

最大径75mm、全長105.7mm。レンズカバーを付けていると大きく感じますが、カバーを外してみると見た目は意外とコンパクト。持ち運びはそれほどかさばりません。

SIGMA8-16mm

SIGMA8-16mm

ここがちょっと残念

F値は4.5-5.6と暗い

ワイ端開放でもF4.5なので、ちょっと暗いレンズです。画角的には星系撮影にちょうどいいのですが、星を撮るには露光時間は20秒程度に抑える必要があります。星の撮影では自転で星が動いてしまうので長くシャッターを開けることはできないので、このレンズで星系撮影をしようとするとかなりISO感度を上げる必要があります。(ISO3200~6400以上くらい必要かと)星を撮るならこのレンズは避けた方がよいと思います。APS-Cで星系写真を撮るならトキナー11-20F2.8等がよいかと思います。

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手ブレなし

手振れ補正は付いていないので、日の出前や日の入り、室内では手ブレに気を付ける必要があります。広角レンズなので手ブレしにくいものの、やはりきっちりピントを合わせるにはそれなりにシャッタースピードを稼ぐか、三脚を使用するのがよいかと思います。

フィルター装着不可

出目金レンズの為、レンズフィルターが使えません。レンズ保護やPLフィルター、NDフィルターが使えないので不便に感じることが多々あります。フルサイズ用の14-24mmF2.8の様に角形フィルターが市販であればよいのですが、このレンズ用に角形フィルターを発売しているメーカーはないようです。マイナーなレンズなのでなかなか難しいですよね。
山で撮影するときは、基本的に使うときだけこのレンズに交換しています。どうしてもこのレンズを装着したまま移動したい時は、撮影するときだけカバーを外すという使い方をしております。レンズカバーはお茶缶の蓋のようになっていて脱着はストレスなく出来ますので、あまり不自由はないのですが、やはりこのレンズを付けたまま山を歩くというのはなるべくやめた方がいいですね。

写り

ワイ端ではかなり樽型。テレ端は概ね歪みなし

焦点距離8mだとかなり樽型収差がでます。真ん中が膨らんで周辺に向かって落ちていく形ですね。超広角レンズなのでこんなものだと思います。焦点距離が長くなるに従い樽型はなくなっていき、16mmでは概ね歪みがなくなる感じです。
写すのに適当なものがなかったので古新聞を写してみましたが、わかるでしょうか・・・。

焦点距離8mm絞り開放 焦点距離12mm絞り開放 焦点距離16mm絞り開放

中心は解放からシャープ。周辺は解放ではかなり流れる。

中心部は解放からシャープに写ります。周辺は解放ではかなり流れますが、F8くらいまで絞るとだいぶんマシになってきます。F11くらいまで絞れば概ね周辺もしっかり写りますが、F8より絞るとやや解像度が落ちてくるような感じがあります。F16くらいまで絞ると微妙にもやっとしてきます。

8mmF3.5 8mmF8 8mmF16
中心 8mmF3.5 8mF8 8mF16
周辺 8mmF3.5 8mF8 8mF16

周辺減光

周辺減光については絞り開放からそれほどなく、気になるレベルではないと思います。(個人的には)気になる方でもレタッチで問題なく修正できるレベルだと思います。

私見

使い勝手の面では結構限定されるレンズかと思います。カバーできる画角は超広角域のみ。レンズフィルターも付けられないので運用には少々気を使いますが、使いこなせれば他のレンズでは撮ることのできない写真を撮影できます。
私はこのレンズを購入するにあたって同じSIGMAの10-20mmF3.5と相当迷いましたが、この画角を使いこなせるかどうかはともかく、8mm(フルサイズ12mm)の画角まで使える事が重要かなと思い、このレンズを選びました。
現在も8mmの画角ではなかなかいい感じにうまく撮れないのですが、どんどん使って使いこなせるようになりたいですね。
このブログを読んでいただいた方に今回のレビューがご参考になれば幸いです。

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