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朝焼けと雲海の絶景 八ヶ岳は天狗岳と硫黄岳へ登山してきました

2020/09/05
 
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朝焼けと雲海を見に天狗岳へ

こんにちは。本サイト管理人のBlueRです。月に1,2回の週末登山をしながら趣味で山岳写真を撮っています。

今回は八ヶ岳で人気の天狗岳と硫黄岳を唐沢鉱泉から登ってきました。両山とも八ヶ岳の入門山として老若男女が登っている山です。

硫黄岳、天狗岳共に登ったことがある山ですが、この2座をつなぐルートが未踏だったので、今回まとめて登ることにしました。

東天狗岳
東天狗岳

今年(2020年)はコロナウイルスの流行や長い梅雨などでなかなか思うように登山が出来ないですね。

今年は富士山は登山道閉鎖、北岳も閉鎖。山小屋も営業しないところが多数。テント場も閉鎖や要予約が多数。

私の住んでいる静岡県から一番近い南アルプスは、広河原や椹島、北沢峠へのアクセスバスは運休。山小屋もほとんど休業(鳳凰三山の南御室小屋、薬師小屋、鳳凰小屋は営業)という状態でほぼ登山できず。

例年ならとっくに南アルプスや富士山へ登っている時期なのに、まだ森林限界超えの山にすら登れていない…。

「森林限界越えからの絶景が見たい!」

東天狗岳への稜線
東天狗岳への稜線

そんなわけで、まずは足慣らし(コロナ以降ずっと足慣らしと言っている気がするが)に天狗岳と硫黄岳をチョイスしたのでした。

コース明瞭で難しいところもなく、比較的手軽に登れる森林限界越えの山。ここを山頂で夜明けを迎えるのを狙って、いつものように暗いうちから登りました。

「くまさんだけは出ないでくれ」

と熊鈴をチリンチリン鳴らしまくりながら一人暗闇の中を登り始めたのでした。

今回のコース

登山口へのアクセス

今回は唐沢鉱泉から登りました。

車でのアクセスだと、三井の森別荘地の奥にある分岐を唐沢鉱泉方面の左ルートへ進みます。唐沢鉱泉までずっとダート路ですが比較的路面状態はよいので普通の車で問題なく通行できます。ただ、所々に窪みがあるので気を付けてゆっくり走りましょう。

奥まで進むと右手に駐車場とトイレ。左奥に唐沢鉱泉の建物が現れます。奥の駐車場は宿泊者用なので、手前のトイレ周りに駐車をしましょう。

駐車可能台数はおおよそ30台程度。週末は早朝から満車になり、路肩駐車も多くなりますので早めに着かれるのがよいと思います。

ちなみに分岐を右に行くと桜平方面となり、硫黄岳への登山口に行くことが出来ます。こちらのダート路はかなり荒れているらしいので、SUV等車高の高い車が望ましいようです。

夏沢鉱泉については公式HPを参照されるとよいです。日帰り温泉もありますので、詳しくは下記リンクからご確認ください。

ルート地図

八ヶ岳は根石岳と硫黄岳の間にある夏沢峠を境に北側が「北八ヶ岳」、南側が「南八ヶ岳」と呼ばれております。

今回は欲張って天狗岳からさらに南下して硫黄岳まで足を延ばしており、北八ヶ岳と南八ヶ岳の境界を跨いで歩いてきました。

硫黄岳からの復路はオーレン小屋を経由して天狗岳を登り返し、黒百合ヒュッテを経由して唐沢鉱泉へ戻るルートです。

一般的には唐沢鉱泉や渋の湯からの登山は天狗岳を経由した周回コースやピストンで登る方がほとんどですが、天狗岳から硫黄岳までのルートはそれほど大変ではないので時間と体力に余裕があれば硫黄岳まで足を延ばすのもよいかと思います。

車2台であれば、1台を桜平にデポして硫黄岳からオーレン小屋を経由して桜平に降りるのもよいですね。

ルートタイム

【唐沢鉱泉⇒東天狗岳】西尾根経由 2時間37分

唐沢鉱泉⇒39分⇒唐沢鉱泉分岐⇒39分⇒第一展望台⇒33分⇒第二展望台⇒38分⇒天狗岳⇒8分⇒東天狗岳

【東天狗岳⇒硫黄岳】夏沢峠経由 1時間49分

東天狗岳⇒12分⇒白砂新道入口⇒11分⇒根石岳⇒4分⇒根石岳山荘⇒4分⇒箕冠山⇒22分⇒夏沢峠⇒4分⇒山びこ荘⇒52分⇒硫黄岳

【硫黄岳⇒東天狗岳】オーレン小屋経由 2時間8分

硫黄岳⇒14分⇒赤岩の頭⇒19分⇒赤岩の頭と峰の松目分岐⇒14分⇒オーレン小屋⇒41分⇒箕冠山⇒4分⇒根石岳山荘⇒8分⇒根石岳⇒6分⇒白砂新道入口⇒22分⇒東天狗岳

【東天狗岳⇒唐沢鉱泉】黒百合ヒュッテ経由 2時間20分

東天狗岳⇒1分⇒天狗の鼻⇒5分⇒天狗岳分岐⇒29分⇒天狗の奥庭⇒14分⇒黒百合ヒュッテ⇒34分⇒渋ノ湯・唐沢鉱泉分岐⇒57分⇒唐沢鉱泉

ルートデータ

  • 出発時刻/高度: 00:55 / 1894m
  • 到着時刻/高度: 13:05 / 1897m
  • 合計時間: 12時間9分
  • 合計距離: 17.26km
  • 最高点の標高: 2743m
  • 最低点の標高: 1890m
  • 累積標高(上り): 1521m
  • 累積標高(下り): 1520m
  • 荷物重量:14kg
  • 消費カロリー:5522kcal

登山レポート

唐沢鉱泉から西尾根を登る

午前1:00頃。暗い中登山開始。唐沢鉱泉の建物を過ぎて右奥に進むとしゃくなげ登山口の看板があります。金属製の橋を渡って登山スタートします。

シャクナゲ登山口
しゃくなげ登山口

登り始めは登山道に流水がありました。水が豊富な八ヶ岳らしいですね。暗闇の中ヘッデンの光を頼りに登って行きます。道は明瞭で特に迷うところはありませんが、周囲をよく見ながらおかしなところに入り込まないように気を付けます。

西尾根登山道
西尾根登山道

暗闇を登る登山は熊に鉢合わせないかいつもすごく不安になります。

「あの岩の裏に熊がいるんじゃないか・・・。」

登山道に死角があるたびに不安でおびえながら熊鈴を手で激しく鳴らしてゆっくり死角を覗き込みます。

そんな感じで登って行って40分ほどで分岐を示す道標が現れ、稜線を歩く道になりました。道標からさらに40分ほど登ると、木々がなくなり第一展望台が現れます。

「ガスで看板しか見えん・・・」

残念ながら濃いガスに包まれて星空も見ることが出来ませんでした。

第一展望台
第一展望台

つづいて第二展望台。第一展望台から30分ほどのところにありました。天気が良ければ三脚立てて南八ヶ岳方面を星と一緒に撮影と思っておりましたが残念。

第二展望台
第二展望台

第二展望台を過ぎると少し下ってから西天狗岳へ向けての登りになります。

西天狗岳山頂直下は両手を使っての岩登りになります。ペイントでルートに印があるので、その通りに行けばスムーズに登ることが出来ます。さほどの危険はありませんが3点支持でしっかり確保して登りましょう。

登山口から2時間30分ほどで西天狗岳に登頂できました。標準タイムが3時間程なので、暗い中を登った割にはまあまあよいペースで登れましたね。

「ガスの中に浮かぶ山頂標識が不気味だ…。」

西天狗岳山頂はさらに濃いガスに包まれていて視界なしでした。

西天狗岳山頂
西天狗岳山頂

天狗岳からの風景

西天狗岳山頂で夜明けを待つ。陽が昇るまでおおよそあと一時間程。相変わらずガスに包まれているが、天気予報では日の出の時間あたりから雲が抜けるはず。

「暇だし、寒い・・・。」

ガスに包まれた暗闇の中で一時間待つのはなかなかしんどい。何も見えないし、夏場といってもこの時間の山頂温度は10℃を切っているくらい。

結構寒い。

座っていても寒いだけなので周辺をウロウロしながらハイマツの葉に着いた水滴などを撮影して時間をつぶす。

夜明けの時刻が近づいてくると次第にあたりが明るくなってきたが、相変わらずガスの中。どうやら日の出は拝めそうにない。

日の出の時間を迎える西天狗岳山頂
日の出の時間を迎える西天狗岳山頂

午前4時40分。とうに日の出の時刻は過ぎたが相変わらずのガス模様。

「今年の山行はガスばかりだ・・・。」

西天狗岳からの眺望はあきらめて東天狗岳へ向かう。ガスが濃くて降りる方向がよくわからないので地図とコンパスで方向を定めてから進む。

GARMINのGPSも持参しているけど、明るくなってからは基本的に地図とコンパスを使うように心掛けています。地図で確認した場所が正解かをGARMINで確認。

地図読みの練習はGARMINやスマホがあってもやっぱり大事。なにより地図読みは結構楽しい。自分なりに位置確認をしてGARMIN先生に正解を聞く繰り返しだ。

ちなみに私の地図読み技術は大したことがなく、樹林帯の中では結構間違える。やっぱり電子機器は大事である。

西天狗から降りていくと、南側の雲が一瞬切れて赤岳の山頂がちらりと見えた。

一瞬見える赤岳
一瞬見える赤岳

西と東の天狗岳をつなぐ稜線の道を歩く。まっすぐ伸びる登山道の先はガスだ。

稜線の道
稜線の道

東天狗岳の直下に近づくと突如として南の雲が切れ始め、南八ヶ岳が姿を現す。

雲が切れ始める南八ヶ岳
雲が切れ始める南八ヶ岳

「山頂に急がねば・・・。」

ゼイゼイ荒い息を吐きながら東天狗岳山頂へと向かうわたし。少しペースを上げると速攻で息が上がる。年はとりたくないものだ。

東天狗岳山頂標識
東天狗岳山頂標識

山頂に着くと北側の雲も切れ始めて、蓼科山や中山が見え始めた。いい感じでガスがかかった気持ちの良い朝の景色。

東天狗岳から蓼科方面
東天狗岳から蓼科方面

目を凝らすと彼方に穂高連峰が見える。槍には雲がかかってる感じ。その手前は美ヶ原や霧ヶ峰か。よくわからんが。

霧ヶ峰、穂高方面
霧ヶ峰、穂高方面

天狗の鼻の向こうには雲海が広がっている。右側は浅間山かな。

天狗の鼻
天狗の鼻
浅間山方面
浅間山方面

南に目を向けると奥秩父の山々ははっきり見えた。撮影をした画像を拡大すると金峰山の五丈岩がはっきり確認できた。Nikkor Z 24-70mmF4Sはピリッと撮れていいレンズです。

奥秩父方面
奥秩父方面

「日の出は見えなかったけど、夜中から登ってきた甲斐はあった。」

東天狗山頂で30分ほど早朝の景色を堪能して根石岳へ向かったのでした。

根石岳を経由して夏沢峠へ

東天狗岳から根石岳までは20分くらい。すぐそこに見えているので距離感がわかりやすい。南側へのルートは岩場なので慎重に気を付けながら下っていく。振り返ると東西天狗岳が並んで見えた。

東西天狗岳
東西天狗岳

下りきると白砂新道入口と呼ばれる文字通り白い砂礫に覆われた分岐に到着する。ここから降りると本沢温泉に行くことが出来る。山中にある露天の秘湯で有名な温泉だ。

いつかは行ってみたいけどこの日は硫黄岳まで行って赤線つなぎをするのも目的の一つなので根石岳へと向かう。

硫黄岳の爆裂火口をまじまじと見る。孤の字にえぐれている印象だったけど、北側から見る硫黄岳はこんもりした絶壁の山に見える。

硫黄岳の崖の部分が全部噴火で吹き飛んだものだと思うと、噴火エネルギーの凄まじさを感じる。自然の力とは怖いものである。

硫黄岳
硫黄岳

根石岳のピークはちっちゃな表札があるだけで、眺望も地味な山でした。道中にある名もなき小ピークのような場所でした。

根石岳山頂
根石岳山頂

南側を見下ろすと根石岳山荘が見える。根石岳も地味な山だけど根石岳山荘もあまり聞き覚えがない山小屋だと思った。

根石岳小屋
根石岳小屋

正直、今回の計画を立てていて初めて存在を知りました。ヤマレコで登山記録を見ていても硫黄岳から根石岳の間を歩く人は少なく、夏沢峠から南か北かという行動をする人が大半の様子。

泊りも大抵がオーレン小屋か黒百合ヒュッテのように見受けられる。

そんな感じなので、

「根石岳小屋ってあまり泊まる人いないのでは…。」

などと勝手な想像を巡らせながら根石岳小屋をスルーして夏沢峠へ向かう。

夏沢峠へのルートは樹林帯の中の土の登山道で整備も行き届いていて非常に歩きやすい。

夏沢峠への登山道
夏沢峠への登山道

枯れ木の向こうに南アルプスらしき山容が見えた。正面の山は北岳だろうか。

北岳らしき山
北岳らしき山

森に差す木洩れ日が苔を照らして綺麗である。森の散策は綺麗な光を探しながら歩くと楽しい。

苔を照らす光
苔を照らす光

東天狗岳から小一時間で夏沢峠へ到着。夏沢ヒュッテは雨戸が閉まっている。コロナで営業していないのだろうか。

標高は結構下げて2430mくらいだろうか。これから登り返す硫黄岳は2760mあるので、300mくらい登らなければならない。南側を見上げると硫黄岳の巨大な爆裂火口が目の前に迫る様にそびえたっている。

硫黄岳
硫黄岳

「天気がいいうちに硫黄岳についてラーメン食べよう。」

この日のメインイベントは、「硫黄岳山頂で南八ヶ岳を眺めながらラーメンをすする」なのでした。

最近は山での食事はもっぱらカロリーメイトとゼリー。バーナーを持って行ってラーメンは荷物がかさばるのでご無沙汰でした。なので、今回は久々に絶景を眺めながらのんびりラーメンと思っていたのでした。

もっとも、夏沢峠での時刻が午前6:00。硫黄岳山頂まで小一時間なので到着は午前7:00くらいか。

「朝ラーメンになるが、すでに6時間も山を歩いているのだからいいでしょ…。」

硫黄岳へ

硫黄岳への登り始める。初めは樹林帯の山道だが、2,30分ほどで樹林帯を抜け森林限界を突破する。

硫黄岳への入口
硫黄岳への入口
苔むした森
苔むした森

森林限界を超えるといつも何か壁を超えたような気分になって高揚する。戦闘機が音の壁を破ってソニックブームが発生するようなイメージだ?

硫黄岳は森林限界を超えるとガレ場の登山道になる。丸い山容は濃霧で道を見失いやすい地形。登山道にはたくさんの巨大なケルンが立っている。

夏沢峠では青空だったが、硫黄岳山頂に近づいてくるころにはあたりは完全にガスの中に没していた。

硫黄岳森林限界突破
硫黄岳森林限界突破

山頂に近づくとガスに包まれた平坦なガレ場が広がっている。

ガスに包まれる硫黄岳山頂付近
ガスに包まれる硫黄岳山頂付近

「これは方向感覚もなくなるなぁ」

と思いつつ山頂標識のある所へ。せっかくここまで来たのでガスが晴れるか少し待つことにした。

硫黄岳山頂
硫黄岳山頂

オーレン小屋を経由して天狗岳へ登り返す

20分山頂標識裏のケルンに寄りかかってガスが晴れる気配を待ったけど、一向に晴れそうな気配がなかった。

「硫黄岳ラーメンはあきらめるか…。」

立ち上がって赤岩の頭へ降り始める。下から登って来る人と数人すれ違う。みんながっかりした顔。

赤岩の頭の分岐からオーレン小屋に降下する。この小屋は以前より家族を八ヶ岳に連れてくるのにちょうどいいのではと思っていた小屋。今回はどんな感じか偵察がてらに寄ってみる。

赤岩の頭分岐
赤岩の頭分岐

オーレン小屋から硫黄岳へ登る登山道もチェックポイントだ。さほどの危険も負担もなく歩ける登山道なのかを確認する。

登山道は細めだが歩きやすい。冬場は不明瞭になると看板があったが冬に家族と来ることはないので問題ない。夏道は明瞭だ。ただ眺望がないので退屈する道だと思う。夏沢峠から登る方が変化があってよいかもしれない。

オーレン小屋への道
オーレン小屋への道

降りてくるとガスが消えて陽の光が森に差すようになってきた。硫黄岳方面を見返すともうちょっと待てばガスが取れそうな気配。

「あと一時間待てば晴れたかな。」

とも思ったが、硫黄岳で一時間半以上時間をとる余裕はなかったので仕方がない。森の中で好みの光を探しながらオーレン小屋へ降りていく。

森の山道
森の山道
光を浴びる苔
光を浴びる苔

オーレン小屋への降下は思いのほか時間がかかった。標準タイムが50分程となっていたので40分かからないくらいで降りられるかと想定していたが、ほぼ標準タイムくらいかかった。途中、下山している方にだいぶん道を譲ってもらったのだがそんなに遅かったのだろうか?

オーレン小屋に着くとまずはテン場があった。想像していたよりこじんまりとしたテン場だったが、概ねどこもフラットで幕営しやすそうだった。

小屋の前にはベンチが設置されており、その傍には蛇口とシンクがあった。机にはマスクを着用するようにという指示が貼られていたので、持参していたマスクをつけた。

硫黄岳山頂で食べられなかったカップラーメンをここで食べることにした。

時刻はAM8:00過ぎ。隣のベンチにいたファミリーに怪訝な顔をされてしまった。朝からカップラーメンが異常に写ったらしい。

私は活動時間がすでに7時間を過ぎているので腹が減って当たり前なのだが、そんなことはファミリーには知る由もない事である。

お湯を沸かす
お湯を沸かす
オーレン小屋
オーレン小屋

隣の視線をしばし感じながら空腹を満たすと、いよいよ帰路につくことに。まずは天狗岳へ登り返し。オーレン小屋の標高は2300m程。天狗岳は2650mくらいなので、350mくらいの登り返し。

数字を見るとちょっと面倒くさそうだけど、地図で見る限り道は終始緩やか。ボツボツ歩けば問題ないでしょう。まずは根石岳山荘まで樹林帯道を登り返す。

根石岳方面への登り返し
根石岳方面への登り返し

オーレン小屋から登る事小一時間。根石岳山荘のあるコルに到着。割と緩やかで登りやすい道でした。根石岳山荘のトイレに立ち寄る。トイレ代100円です。小屋のトイレは運営コストがかかっているので維持のためにきちんと料金を支払いたいですね。

登山道に戻って根石岳を登り返します。

根石岳への道
根石岳への道

10分ほどで山頂に。朝は西側の景色しか見なかったのですが、東側から見る東天狗への稜線はなかなか良い感じ。

東天狗岳への稜線
東天狗岳への稜線

根石岳山頂を辞して東天狗岳へ向かう。先ほど上から眺めた稜線を歩いていくと、視線の高さに大きな雲。高山独特の風景。

視線の高さに大きな雲
視線の高さに大きな雲

稜線を登って行きながら東側の景色を眺める。稲子岳やにゅう、森の中に佇むしらびそ小屋が見える。いい景色。

にゅうと稲子岳
にゅうと稲子岳
もりのなかのしらびそ小屋
森の中のしらびそ小屋

ゼイゼイ荒い息を吐きながら岩の登山道を登る事30分。ようやく東天狗岳山頂に戻ってくることが出来た。雲は多めだが蓼科山まで一望できる。緑が映えて気持ちの良い景色。

東天狗岳山頂
東天狗岳山頂

「さあ、あとは下るだけだ。結構疲れた。」

コロナであまり山を歩けていなかったのでここまで結構疲れたが、あとは下るだけなので一安心したのでした。

黒百合ヒュッテから唐沢鉱泉へ下る

復路は行きに登って来た西尾根は使わずに、黒百合ヒュッテを経由して唐沢鉱泉に降りる。黒百合ヒュッテまではコースが2つあるが、距離は近い天狗の奥庭ルートで降りる。

以前天狗岳に来た時に、にゅうから黒百合ヒュッテを経由して登ったルート。一度歩いているので勝手は知っている。ひたすら岩の上を歩く結構しんどいルートだ。

天狗の奥庭ルートを俯瞰する
天狗の奥庭ルートを俯瞰する

一方の中山峠分岐を経由するルートは、同様に岩の上を歩くところもあるが、木道がひいてあったりと天狗の奥庭より歩きやすい。楽に歩きたいならこちらが良いだろう。

天狗の鼻の先にある分岐から降りていく。

分岐
分岐

最初からガレた歩きにくい道。降りていくと登山道はすべてあたりに埋め尽くされた大きな岩の上を歩くルート。岩の上を飛び移りながら移動するので結構脚が疲れる。

天狗の奥庭ルート
天狗の奥庭ルート

これでもかという程岩なので、なまっていた脚の筋肉がすぐに悲鳴を上げ始める。ヘロヘロになってきた。黒百合ヒュッテに近づいてくるとすりばち池の傍を通る。水量が少なく湖面に天狗岳が写らない。昨シーズンは雪が少なかったようなので、池の水量も少ないのだろうか。

すりばち池と天狗岳
すりばち池と天狗岳

東天狗岳から降り始めること50分。やっと黒百合ヒュッテに到着。この下りだけで脚が相当疲れて歩くのがきつい。失った体力はなかなか戻らないものだ。

黒百合ヒュッテを俯瞰する
黒百合ヒュッテを俯瞰する
黒百合ヒュッテ
黒百合ヒュッテ

黒百合ヒュッテから唐沢鉱泉への下山路は、天狗の奥庭同様岩の上を歩く場所が多い。樹林帯の中で岩に苔が生えているので足元に注意しながら下っていく。

かなり良く整備されていて所々に木道が設置してあり歩きやすい。くたびれた脚にはありがたい登山道である。

木道
木道
岩の上のルート
岩の上をルート

黒百合ヒュッテから30分超くらい下ると分岐点に到着する。渋の湯との分岐だ。渋の湯は天狗岳登山をするのに一番人気のある登山口。コースタイム的にも唐沢鉱泉から登るのと変わらないし、白駒池方面へのルートもあるのが人気の理由だろう。

分岐を過ぎるとしらびそと苔の森になる。北八ヶ岳らしい森の風景。ちょうど休憩用ベンチも設置されていたので、ヘロヘロになった軟弱脚を休めるのにしばし休憩。

木々の隙間から差す日の光で緑に輝く苔を眺めていると癒されます。

苔の森
苔の森

苔の森から30分ほど下ると唐沢鉱泉に到着。沢を流れる清流が涼しげ。

想定よりかなり疲労困憊状態での下山となりました。やっぱり楽な登山などなかなかないものです。

唐沢鉱泉横の沢
唐沢鉱泉横の沢
唐沢鉱泉
唐沢鉱泉

他の八ヶ岳山行レコ

八ヶ岳の山行レコはほかにもありますので、登山計画の参考になれば是非ご覧ください。

白駒の池からにゅうと天狗岳

美濃戸口からテント泊で赤岳、横岳、硫黄岳周回

編笠山と権現岳を周回

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