三ツ峠山 登山初心者におすすめできる絶景の山
目次
はじめに
三ツ峠山という山は実は存在しないのです。開運山(1,785m)、御巣鷹山(1,775m)、木無山(1,732m)の3つ山の総称を三ツ峠山といいます。八ヶ岳と同じですね。
富士山の眺望が美しいことで有名な山ですが、この山の魅力はそれだけではありません。この山の山頂からは近隣の御坂山塊の向こうに南アルプスが壁の様に大きくそびえているのが見えます。八ヶ岳や奥秩父の山々も。天候が良ければ東の方角に東京スカイツリーまで見えるんですよ。1,800mに満たない山でこれほどの眺望が得られる山はなかなかないのではと思います。
どの季節に登ってもいい山だと思いますが、特におすすめは冬ですね。霧氷に包まれた山頂。肌を刺す風は極寒ですが、見渡せる風景は圧巻です。しっかり防寒装備をしてぜひ登ってもらいたい山です。
アクセス・コース
登山口
三ツ峠山に登る登山道はいくつかあります。代表的なのは4つでしょうか。難易度やアクセス都合で選んでもらえばよいと思います。
新倉林道登山口
三ツ峠山にもっとも楽に登れる登山口。山頂山小屋へ物資輸送のための林道を登るコースになります。車が通れる(とはいえ登る車はバリバリの四駆)道を登るので比較的楽に登れます。冬場は凍っているのでチェーンスパイク等滑り止めを付けるとよいですね。ただし、山頂に着くまで全く面白みのない登山道です。山頂に行くまでの過程を楽しみたい人にはお勧めしません。
国道137号線をトンネル手前から右に折れて(標識あり)くねくね道を進見ます。天下茶屋方面との分岐を右に行くとまもなく駐車場があります。手前と奥に合わせて20台程度停まれるかと思いますが、人気の登山口ですのですぐに満車に・・・。林道わきに停めている方もたくさんいます。
河口浅間神社から
河口浅間神社の駐車場に駐車。そこから民家と浅間神社脇を抜け母の白滝を通るルートです。母の白滝にも駐車場があるようですが、どちらを選ぶかはケースバイケースで。
このコースは途中、新倉林道を越えて登るのですが、そのあたりから富士山と河口湖が見渡せる場所があります。山頂エリアには木無山から入るので、無駄なく山頂の景色を楽しめます。新倉林道から登るより少しタフですが、人も少なく静かに登りたい人にはお勧めです。私が最初にこの山を登ったのはここからでした。
三ツ峠駅・三ツ峠グリーンセンターから
おそらく古くから登られていた道。登山道には八十八大師や達磨石等宗教的な遺跡が多い。私はここから登ったことがないのですが、結構急峻な登山道のようです。山頂近くまで登るとロッククライミングで人気の屏風岩が現れます。三ツ峠山をしっかり登りたいという方にはお勧めのコースです。下にある三ツ峠グリーンセンターは温泉も入れる施設なので、ぜひ利用したいですね。
三ツ峠グリーンセンター駐車場
船津浜駐車場からカチカチ山を経由して
河口湖ほとりにある船津浜無料駐車場に駐車。カチカチ山(天上山)を経由して尾根伝いに登るルートです。このルートは距離が最も長いですが、その分なだらかであるようです。駐車場に車を止めてから電車で三ツ峠駅まで移動して三ツ峠山まで登頂し、下山道に使う人が多いようですね。
ルート地図
ルートタイム
西川新倉林道脇駐車場⇒1分 ⇒ 金ヶ窪登山口⇒58分⇒四季楽園⇒10分⇒三ッ峠山⇒6分⇒四季楽園⇒7分⇒三つ峠山荘⇒2分⇒13分⇒木無山⇒34分⇒御巣鷹山⇒20分⇒三ッ峠山⇒51分⇒金ヶ窪登山口⇒1分⇒西川新倉林道脇駐車場
ルートデータ
- 出発時刻/高度: 04:38 / 1299m
- 到着時刻/高度: 9:25 / 1299m
- 合計時間: 4時間47分
- 合計距離: 8.58km
- 最高点の標高: 1766m
- 最低点の標高: 1299m
- 累積標高(上り): 555m
- 累積標高(下り): 548m
- 荷物重量 : MAX13kg
- 消費カロリー :2013kcal
- 消費水分 : 0.0l
- 摂取カロリー : 0kcal
持ち物
- ザック kestrel38
- 登山靴 mont-bell タイオガブーツ
- 手袋 mont-bellメリノウール メーカー不明防水手袋
- アウターウェア mont-bellロッシュジャケット
- ミドルレイヤー mont-bellクリマプラス100ジャケット
- ベースレイヤー mont-bellスーパーメリノウールEXP.
- パンツ mont-bellストライダーパンツ
- 靴下 Smartwool製
- 防寒着 UNIQLO ULTRALIGHTDOWN
- 防寒着 mont-bellウインドブラストパーカー(未着用)
- レインウェア mont-bellレインダンサー(未着用)
- ストック メーカー不明(未使用)
- GPS GARMIN62S
- ヘッドライト blackdiamond spot
- カメラ NikonD7200 NikonD3300
- レンズ TAMRON SP24-70F/2.8G2、AF-S Nikkor55-200mmDX F4-5.6GⅡ、AF-S nikkor 18-55mmDXGⅡ
- 三脚 manfrotto befree advanced、manfrotto PIXI EVO
- その他 帽子 行動食(ゼリー×2、カロリーメイト×2、ラーメン×3)飲料水1.5L 救急セット コッフェル プリムスバーナー 懐中電灯 予備電池 熊鈴 コンパス 地図 時計 携帯 財布 保険証 筆記用具 予備紐 ライター ビバークシート
登山レポ
短い登山道を登ってすぐに山頂
午前4:20。新倉林道登山口駐車場に到着。この時間なら駐車場は空いているとたかをくくっていたが、着いてみるとなんと満車!びっくりしました。駐車している車の下は雪がなかったので、どうやら前日から登って山小屋泊で来ている人たちのようでした。よくよく考えてみると山頂で夜明けを眺めたいなら普通は前日から登らないと来るのも大変ですものね。夜中に何時間も車で移動してきて山頂の夜明けに間に合うように登る人は少ないようです。考えてみたら夜な夜な暗いうちから手元も見えない真っ暗闇の登山道を登る人が多いはずがない。最近こんな山行ばかりなので感覚が狂ってきているようです。
とりあえず、駐車場内の通行路のわきに車を停められるスペースがあったので無事に駐車。登山口から山頂を目指す。
このコースは以前河口浅間神社から三ツ峠山に登頂したときに下山で使ったことがある。あの時はそのまま天下茶屋から黒岳、新道峠を通って大石公園を経由して周回したのを思い出す。すごく歩きやすい印象が残っている登山道だ。
足元が凍っているが、とりあえず滑り止めなしでも支障がない。たまに足を滑らせながらぼちぼち登っていく。しかし、やっぱり下が凍っていたら早めに滑り止めを装着することをお勧めします。足元に気を使わなくて済むので楽に登れます。アイゼンは大袈裟すぎるし、4爪の軽アイゼンは歩きづらいので、チェーンスパイクがお勧めです。これなら普通に歩けますし、簡単に脱着できるのですごく使い勝手がいいですね。
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山小屋手前まで登ってくるとルートが分かれます。右が三ツ峠山荘、左が四季楽園への道です。山頂を目指すなら四季楽園方面が近いです。まあ、それほど違いはありませんが。今回は四季楽園方面へ登りました。分岐から5分ほどで山小屋へ到着します。
三ツ峠山山頂周辺は人の手がだいぶん入っており、道がきれいに整備されております。標識もきちんとあるので迷うことはないでしょう。最高峰の開運山山頂が三ツ峠山の山頂となっておりますが、ここへはきれいに整備された階段で上がることができます。
前日の午後に登ってきて、夕焼けに染まる富士山や周りの風景を楽しんでから小屋で一泊。翌朝ご来光を拝むという登山がアルプスや八ヶ岳のような高山に行かなくても手軽に楽しめるのが魅力ですね。
ちなみに山頂はテント幕営禁止となっております。テントを張れるところは無数にあるのに残念ですね。
カメラと三脚を担いでいる人がいっぱい
とりあえず、山頂への途中にある崖の上から尾根越しに富士山が見えるポイントへ向かったが、すでに数人の方が三脚を並べられていて入るスペースはなし。仕方がないので山頂へ。山頂も数人の方が三脚を並べられていましたが空いているスペースに入れさせていただきました。
気温は手元の温度計でー12℃。北風が結構強い。山頂は遮るものがあまりないので、風を受けながらの撮影でした。凍えて手足の末端が痛い。歩いていればこんなことはないですが、ずっと止まっているとすぐに体が冷えますね。もっときちんとした手袋がほしいですね。寒いのが先立って構図を考えたりレンズ交換したりするのが億劫になってしまいました。やっぱりまずは撮ることに集中できるようにするのが大事ですね。
日の出前になると続々と山頂に人が登ってこられました。ご来光で赤く染まる富士山が一番の目的でしょうか。しかし、この日は富士山周りは快晴だったのですが、東の空は雲が厚くてきれいに太陽が見えませんでした。日の光が弱いので富士山も赤く染まらず残念だったですね。山頂で写真を撮っていた人の中でもさっさと引き上げる方もおられたですね。
でも、撮りたいものが撮れなくても他に被写体を探すのがまた写真の楽しみ。先日登った黒岳や新道峠、釈迦ヶ岳を撮ってみたり、ご来光を眺める人を撮ってみたり、写真を撮っている人を撮ってみるなど、富士山以外にも撮りたくなるものはたくさんあります。三ツ峠山は手軽にウロウロできて眺望もよいので楽しいですね。
そして下山
1時間半ほど木無山や御巣鷹山など山頂周辺をウロウロしたあと来た道を引き返す。すでに日も登っているので、下から登ってくる人がちらほらおられました。ワンコ連れの人もおられたですね。
ここからなら手軽に登れるので、またカメラをもって訪れたいですね。