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TAMRON 24-70 F2.8 Di VC USD G2をレビュー。3か月程使っての感想

2020/05/10
 
タムロン大三元標準ズームレンズレビュータイトル
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今年の1月に購入したTAMRON24-70F2.8ですが、使用して3ヶ月ほど経ちましたので使用感なんかを書いてみたいと思います。
解像感や周辺減光、収差等々の詳細な話はカメラ機材について詳しく解説をしているHPやカメラ専門のHP等で読むことが出来ますのであまり書きません(というより、あまりよくわかりません^^;))。
使っていてここが良かった、期待通りだったとか、ここがよろしくないと思った等の私の主観をつらつらと書きたいと思います。
購入した時の梱包状態はこちらで確認できます。

レンズ購入の動機

このレンズを購入した時にも書いたのですが、もっとも強い動機になったのは山登りでは結構明るいレンズが欲しい場面が結構多い事です。少々暗くても手持ちで手ブレなくしっかり撮れるシステムが必要だと感じていました。
鬱蒼と茂った樹林帯の中は日中でも意外と暗い場合があり、今まではシャッタースピードを稼ぐために絞り開放でISO800とか1600等という時もありました。もともと使用していたレンズが24-85mmF3.5-5.6手振れ補正なしや18-55mmF3.5-5.6手振れ補正ありでしたので、テレ端ではF5.6と結構暗くなるのがネックになっておりました。
また、滝や川等をスローシャッターでちょっと撮りたい時に、山行中にいちいち三脚を立てるのは面倒なので強力な手振れ補正で、手持ちである程度のスローシャッターが切れるレンズが欲しいと思っておりました。
そこで目を付けたのがTAMRONの新しい大三元標準ズームでした。
F2.8通しでどの焦点距離でも露出が変わらず明るく、しかも5段分の強力な手振れ補正が付いている。しかも、Nikon純正の半額に近い価格^^;)これしかないと思ったのでした。

3ヶ月使ってみて

手振れ補正

手振れ補正5段は期待通りでした。頑張ればテレ端でも手持ちで1/10のシャッター速度で切れます。暗めのところでも、シャッター速度を稼ぐのに仕方なしに絞り開放という場面が少なくなりました。ちょっとISOを上げてやればF8なども使えたりして、暗めのところでも被写界深度をコントロール出来て手持ちでの撮影の幅が広がりました。
また、滝なども手持ちで水の流れを流す撮影が出来て、山行中に三脚を使わなくてよいので非常に重宝します。
下の写真が、手持ちでのテレ端とワイ端での滝の作例です。

24mm(FullSize36mm) F16 1/8
焦点距離24mm(FullSize36mm) F16 1/8
焦点距離70mm(FullSize105mm) F18 1/10
焦点距離70mm(FullSize105mm) F18 1/10

絞りを絞っているのは、日中で明るかったので露出を調整するため。このレンズに使えるNDフィルターを持っていないので、絞らざるを得ませんでしたが、拡大すると解像感がやや悪くなっています。絞りすぎはやっぱりよくありません。
このシャッタースピードで手ブレはしていません。ビックリでした。
しかし、今時のミラーレスならボディ内手ブレ補正+レンズ手振れ補正で手持ちでとんでもないスローシャッターが簡単に切れるのでは・・・などとも思った次第です。

写り・解像感・色乗り

写りに関しては、今まで使ってきた標準レンズより線の細い解像感のある写真になったような気がするなぁと思っています。でも、あまりガリガリに解像するという感じではなく、意外と柔らかい感じのような気がします。ポートレートはほとんど撮らないのですが、家族の写真を撮っている感じではコントラストがきつすぎず、意外とふんわりとれるような気がしています。
背景ボケもいい感じだと個人的には思っています。ボケがややうるさいとレビューを見るとたまに書いてあるのですが、あまりそんな風に思ったことはないです。ボケに関しては結構人それぞれの主観での判断になると思いますので・・・。
初めてこのレンズで撮影した時は、色がずいぶんこってりしていると感じました。単焦点のオールドレンズを結構使っていたので余計そう思ったのかもしれません。
ボケのある写真の作例です。

焦点距離70mm F2.8 1/1250
焦点距離70mm F2.8 1/1250

解像感はこの作例がよいでしょうか。

焦点距離70mm F5.6 1/800
焦点距離70mm F5.6 1/800

以前は結構単焦点を使うことも多かったのですが、このレンズが来てからはこればかりです。解像感が好きでよく使っていたAi Micro Nikkor 55mm F2.8もあまり使わくなってしまいました。
やっぱりズームレンズは便利です。この便利さに慣れてしまうのは良くないのでしょうが・・・。



重量・サイズ

重量は900g。重いです。口径もφ82mmと巨大。長さはそれほど長いわけではないですが、標準ズームレンズとはいえフルサイズ用の大三元レンズなのでデカいです。重量だけを見れば、なるべく携行物を軽くしたい山登りにはまったくもって不向きなレンズですが、24mmから70mmまでの単焦点を3本くらい持って行くと思えば少しは気が楽になるものです^^;)

D7200に装着
D7200に装着

頑張って持って登っています!

使い勝手・使用感・つくり

ズームリングを回す感触は軽過ぎず重すぎずで引っ掛かりもなくなめらかでスムーズ。
レンズを下に向けても自重で伸びていくようなこともありません。収納時にはズームロックもついていますので安心ですね。

ズームロック
ズームロック

バヨネット式のレンズフードにもロックが付いているので、いつの間にか外れてしまうという事もありません。障害物の多い山ではレンズ保護の為にもレンズフードは重要なので、簡単に外れてしまわないロック機能は重宝します。

フードロック
フードロック

ズームリングの手前にピントリングがあり、オートフォーカス後でもそのままマニュアルでピントを合わせられます。ピントリングの重さもいい感じで、ズームリング同様に重すぎず軽過ぎずスムーズに回せます。フォーカス速度もかなり早く(Nikon純正大三元の爆速には及びませんが)、動きものでもある程度撮れると思います。
ただ、ピント位置が∞や最短になっている状態でAFをすると稀に動かない時があります。さほど不自由を感じることはないですが、個体差でしょうか。
また、ピントリングが手前にあるので、撮影時にピントをズラしてしまわないように少し気を使わないといけないです。
以前の金色のリングが付いたデザインは正直格好悪かったですが、現在のTAMRONレンズのデザインは落ち着いていて質感もあり格好良くなりましたね。また、この手の大口径レンズはプロが使用することも想定しているでしょうから、耐久性や信頼性については考慮されていると思います。簡易防水になっていますので、撮影中にちょっと雨が降ってきても安心して使用できます。日暮れから夜にかけて撮影をしていると、カメラが夜露で濡れることもあるので安心です。

TAP-in Console

TAP in Console
TAP in Console

別売のPC接続用ドッグ、TAP-in Consoleを購入すると、レンズの微調整が可能になります。
調整項目は、各焦点距離での光測距離毎のピント補正、手振れ補正機能の調整、ファームウェアアップデート等が行えます。

TAP-in Consoleを購入した理由は、このレンズを購入時に、どの焦点距離で撮影しても全然解像せずピントが合っていなかったので、自分で調整できる環境が必要だと感じたからです。
最初に試し撮りをした時キットレンズよりも解像感が劣る状態で、なぜだといろいろ撮っていると猛烈な前ピンになっていることに気が付きました。D7200についているカメラでの補正機能だけでは補正しきれなかったので、即TAMRONへ調整の為に送付。本来であればカメラも一緒に出して調整してもらえばよいのですが、カメラがないと困るのでピントがずれていることがわかる撮影データを同梱。2週間ほど(だったと思う)で帰ってきました。
返却されてきたレンズは丁寧に梱包されて、これを見るとちゃんと調整してくれている感じが伝わってきてちょっと安心感がありました。
調整レポートにはTAMRON基準機では後ピンだったので調整したと記載。
「後ピンだと!?」
わたしのカメラでは2台とも前ピンでしたし、D7200は11月にニコンプラザで調整しているのでそんなに狂っていないと思っていたのですが、思わぬレポート内容にびっくり。とりあえず帰ってきたレンズを付けて撮影してみたところ、以前よりだいぶ改善されていました。なんか釈然としませんが改善しているので良しとしました。あとは、TAP-in Consoleで自分が納得いくように微調整して現在使用しています。
レンズを購入したら、まずはピントがちゃんと合うか確認が必要ですね。新品からピントが合わないというのはいただけないですが,TAMRONはきちんと対応してくれるので安心ですね。
簡易にピント確認をするにはstudio9さんのこちらのページに記載されている方法で確認するとよいです。正確には出来ませんが、大まかに合わせられるのでこれでとりあえずいいと思います。

総評

写りが良くて、フォーカスも速い。使用感もよく安心して使えるレンズです。当然おかしな歪み等もどのズーム域でもありませんし、逆光にも強いので撮りやすいですね。逆光での風景撮りが好きなのでこの点はすごく気に入っています。重いのは仕方がないですが、あとは欠点もなく優等生ないいレンズだと思います。これから大事に使っていきたいですね。
とるなら~写真道楽道中記~さんのHPでこのレンズの解説を詳しくしておりますのでご参考に。


最後に作例をもう少し載せておきます。

浜松城天守閣と桜
浜松城天守閣と桜
葵の御門旗と桜
葵の御門旗と桜

TAMRON 大口径標準ズームレンズ SP24-70mm F2.8 Di VC USD G2 ニコン用 フルサイズ対応 A032N

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2019年2月22日追記

TAMRON SP24-70F2.8G2とキットレンズの写りを比較してみました。キットレンズのAF-S nikkor DX 18-55mmF3.5-5.6GVRⅡはコンパクト軽量でカバンにポイッと入れて置ける手軽さがありながら写りは結構いいレンズです。TAMRON SPレンズとどのくらい違うのか・・・。これから大三元レンズの購入を検討されている方の参考になれば。

2020年3月20日追記

TAMRON SP24-70F2.8G2をNikon Z6で使ってみた感想はこちら。

Zマウントレンズはまだあまり種類がないですし、非常に高価。すでにFマウントレンズをたくさん持っているからFTZで運用をと考えられている方や中古市場で手に入りやすいFマウントでしばらく運用を考えられている方の参考になれば。TAMRON SP-24F/2.8Di VC USD G2はいいレンズなので、持っていればそのまま流用したいですよね。

2020年5月10日追記

TAMRON SP24-70mmF/2.8Di VC USD G2とZ6のキットレンズNikkor Z 24-70mmF4Sの実写比較をしてみました。

Nikkor Z 24-70mmF4Sは評判の良いキットレンズで私もいいレンズだと思っておりますが、実際比較してみるとTAMRONも負けていませんね。詳細は下記リンクより

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