静岡の初心者でも手軽に登れる人気の山 竜爪山
目次
竜爪山とは
静岡市街の北東にある標高1051mのお山。薬師岳と文珠岳の二つのピークを総じて竜爪山と呼ばれています。最高点は薬師岳ですが眺望がなく、登山者のほとんどは文珠岳を目指して登ります。
文珠岳は一等三角点となっており、静岡市街を見渡す眺望がすばらしい山頂です。富士山も見ることができますが、雑木林の向こうに見えるのであまり画にはならない見え方です。
地元では非常に人気がある山で、週末には登山口にたくさんの車が駐車しています。停めるところが少ないので登るなら早めに来るの方がいいですね。
山の中腹には穂積神社があり、登山口は神社への参道となっています。神社までは車でも行けます。家族で登るなら穂積神社からでもいいですね。
アクセス・コース
登山口
平山登山口前に5,6台駐車可能な有料駐車場があります。週末はAM7時くらいに来れば停めることができると思います。停められなかった場合は付近の路肩への駐車となります。
ルート地図
ルートタイム
平山登山口⇒37分⇒二十六丁⇒16分⇒穂積神社
穂積神社⇒43分⇒竜爪山(薬師岳)⇒11分⇒文珠岳
文珠岳⇒49分⇒道白山⇒21分⇒平山登山口
ルートデータ
- 出発時刻/高度: 07:35 / 400m
- 到着時刻/高度: 11:16 / 399m
- 合計時間: 3時間40分
- 合計距離: 6.19km
- 最高点の標高: 1040m
- 最低点の標高: 395m
- 累積標高(上り): 700m
- 累積標高(下り): 701m
- 荷物重量 :MAX7kg
- 消費カロリー :1656kcal
- 消費水分 :0.3ℓ
- 摂取カロリー :0kcal
持ち物
- ザック deuter FUTURA28AC
- 登山靴 mont-bell タイオガブーツ
- 手袋 mont-bellメリノウール メーカー不明防水手袋(未使用)
- アウターウェア mont-bellウインドブラストパーカー(未使用)
- ミドルレイヤー mont-bellクリマプラス100ジャケット
- ベースレイヤー mont-bellジオラインM.W.
- 防寒着 ユニクロULTRA LIGHT DOWN(未使用)
- パンツ mont-bellストライダーパンツ
- 靴下 mont-bell製
- レインウェア mont-bellレインダンサー(未着用)
- GPS GARMIN62S
- ヘッドライト blackdiamond spot
- カメラ Nikon Z6
- レンズ Nikkor Z 24-7085mm F/4S Ai Nikkor 55mm F2.8S マウントアダプタFTZ
- 三脚 manfrotto Befree advanced Manfrotto PIXI EVO
- その他 帽子 行動食(ゼリー×2、カロリーメイト×2)飲料水1.0L 救急セット 懐中電灯 予備電池 熊鈴 コンパス 地図 時計 携帯 財布 保険証 筆記用具 予備紐 ライター ビバークシート
登山レポ
登山口から穂積神社へ参道を行く
この鳥居が登山口になります。穂積神社への参道になっているのですが、参道として整備はされておらず普通の登山道になっています。
登山口には水場がありますが、水量は少なめ。飲料用というより手洗い用という感じでしょうか。ポリタンクに貯めている方もおられましたがおいしいのだろうか…。いずれにしても飲料水は事前に用意しておきましょう。
登山道を歩くとまもなく滝のある渓谷が現れます。初めは渓流沿いに登る登山道になります。早朝は日の光が渓谷に低い位置から差してきていい雰囲気でした。綺麗な水の流れとひんやりとした清々しい空気に包まれていました。
穂積神社までは距離指標が設置されています。参道らしいですね。
登山道を歩いていると肝冷やしの滝の道標があります。ちょっと寄ってみましたが小さな滝でした。ピストンをした帰りに寄ってもいいですね。
竜爪山に始めて登ったのは登山を始めてから2か月ほどしてからでした。単独で登ったのですが、ここのちょっとした岩場の登山道でもちょっと危険な感じがしてドキドキしながら登ったのを思い出します。
上の乗せられた石が絶妙。雨風にも負けずよく落ちずにいるものですね。
穂積神社までは明瞭な登山道です。基本的に道迷いをすることはないと思います。踏み跡の明瞭さと道標やペイントをよく確認しながら歩きましょう。
穂積神社には自販機がありますが、これを当てにして準備しない方が良いです。昨年登った時、なぜか稼働しておらず飲み物を補給することができませんでした。当てにしていたのでショックを受けた苦い経験があります・・・。やっぱり登山は最初からきちんと準備しておかなければいけませんね。
竜爪山名物!地獄の鉄階段
穂積神社の本殿右脇を抜けていくと大きな夫婦杉があります。樹齢500年の2本の杉が根っこでつながっています。この辺りはほかにも大きな杉の木がたくさんあり、いかにも神域といった雰囲気がある場所です。
この分岐はまっすぐ行きます。右に行くと俵峠や真富士山方面へ行きます。一部登山道が崩れたところもあるので初心者の方はあまり行かない方が良いかと思います。
分岐から少し進むと現れる鉄階段。これを登らずに九十九折れの登山道もありますが、階段を登った方が眺望が良いのでこちらをお勧めします。九十九折れの道とは鉄階段が終わったところで合流しますが、そこからもまだ階段があり、標高差200m程を階段で一気に登ります。
鉄階段を登っている途中は富士山が見えるポイントがあります。視界が奇麗に開けるのはここだけですが、基本的に日の当たる明るい道です。
富士山を堪能した後も鉄階段はまだまだ続きます。結構大変です。
鉄階段が終わっても木の階段が延々と続き、標高1000mの標識が出たら稜線までもう一息です。
階段の上にはこんな標識があります。ここも富士山がきれいに見えるビューポイントです。この日は残念ながらここに着いた時には富士山は雲の中でした。
文珠岳へ
薬師岳山頂は眺望のない樹林の中。ここが竜爪山のピークになりますが、ここで足を休める人はあまりいません。
ベンチはしっかり整備されているので、風の強い日などはここで休憩するのもいいですね。周りが気に囲まれているので風もあまり通らないと思います。
所々にある木々の間から下界を眺めながら歩いていきます。
薬師岳と文珠岳の間をつなぐ稜線はちょっと細めの明るい尾根です。風が通って少し寒いですがなかなか気持ちの良い道です。
10分ほどで文珠岳に到着。竜爪山を登る人のほとんどがこの山頂を目指して登ってきます。山頂は広く開けていて、ベンチもたくさん設置されています。
静岡市街と駿河湾を眺める眺望は抜群です。夜景も綺麗でしょうね。今度夜明け前に登ってみようかな。山頂からは富士山も見ることはできますが、前景が雑木林なので画としてはイマイチです。
激下り!道白山経由ルート
下山は道白山を経由して駐車場に直接降りるルートで戻ってみました。初めてこのルートを歩いたのですが、文珠岳の降口から間違えてしましました。上の地図を見てもらうと間違えたのがわかります。文珠岳山頂から大山へ下る道標がありますが、ここから降りるのは間違えです。国土地理院地図ではここから降りてすぐに分岐があるように記載されているのですが、実際は降口自体が違います。道標から静岡市街が見える方向へ延びる踏み跡が道白山へのルートとなります。一見雑木林の中に入っていくので、廃路の様に見えるのですが歩いていくとちゃんと道があります。
このルートは基本的に激下りで足元が杉の枯葉で滑りやすいところもあり慎重に降りる必要があります。登山を始めて間もない初心者の方にはお勧めできません。薬師岳方面へ戻るルートが安全ですね。
竜爪山は穂積神社から薬師岳を経由するルートや牛妻からのルートは整備も行き届いており安全ですが、他のルートは結構危険です。死亡事故や行方不明者が何件も出ている山なのでマイナーなルートを歩くのは控えましょう。則沢ルートもたしか行方不明者があるルートです。
道白山手前の登り返しは慎重より高い笹の藪漕ぎの道があります。踏み跡ははっきりあるので迷うことはないですが、藪漕ぎは好きではありません。
藪漕ぎを終えると鉄塔があります。ここはこのルートで唯一視界が開けるところで、振り返ると竜爪山が見えます。薬師岳から文珠岳をつなぐ尾根もよく見えますね。あそこから眺めていたんだなどと思いながら一休みします。
鉄塔の正面に分岐路があります。写真の方向に行くのは間違いです。鉄塔を背にして登って行く道が正解。
ここからの眺望もいいですね。文珠岳と比べて高度感は薄れますが、より近くに見えます。この辺りの道は電力会社の整備用山道です。中部電力の標識があちこちに立っています。
少し降りると手書きの道標があります。助かりますね。ここまで来れば駐車場までもう少しです。
最後も九十九折れの激下り。足元が滑りやすいところもあるので気を付けておりました。このルートは登るのも下るのも大変ですね。
眼下に駐車場も見えてきたところで、降りてきた道を振り返っていました。かなりすごい急登山道です。日の光が眩しい。
登山口に戻ってきました。下りに選んだルートはちょっとだけ大変でした。このルートは踏み跡は比較的しっかりしていましたが、分岐路もいくつかあり道迷いすると変なところに行きかねないので、少し慣れてからの方がいいですね。素直に穂積神社経由でピストンをするルートがお勧めです。