初めての南アルプス登山におすすめ 仙丈ヶ岳

先日(2019年7月6日)に妻を連れて仙丈ヶ岳に登ってきました。富士山に登りたいという妻のリクエストに対して、南アルプスの仙丈ヶ岳を選択。富士山は昨年も登っており、また南アルプスの方が原生林の緑や山々を眺める眺望がいい。
私自身は仙丈ヶ岳を登るのは3度目ですが、この山は非常に眺望がよく安心して登れる山だと思っています。ですので、あまり山登りをしていない妻でも安心して連れていくことが出来ました。
これから南アルプスに登りたい、3000m級の山に登ってみたいという方にちょうどいい山ですので、自分の思うところをご案内できればと思っております。
目次
仙丈ヶ岳とは
南アルプス北部にある標高3033mのお山。日本百名山の一つで氷河に削られて形成された大規模なカールが特徴の山で、なだらかな稜線の美しさから南アルプスの女王とも呼ばれております。

2000m以下の里山、低山メインで登山を楽しまれてきた方が、「南アルプスの山に登ってみたい」、「3000m級の山に挑戦してみたい」と思われたときにお勧めできるのがこの仙丈ヶ岳です。
標高は3033mと国内で20番目に高い(だったと思う・・・)山ですが、これまで低山をしっかり登ってきた方ならばその延長線上で登れるお山です。
このお山はとっても登りやすいんですよね。
仙丈ヶ岳はこんなに登りやすい
登山道がなだらか
仙丈ヶ岳は一般的には北沢峠の登山口から登ります。山頂までの道のりは多少のちょっとした急登箇所はあるものの、基本的には終始なだらかな尾根道を登ります。


登山道が明瞭
道はややガレていますが、非常に明瞭かつしっかりと道標が立っているので道迷いをすることはまずないでしょう。人気の百名山なので、他の登山者も多く安心して登れます。

眺望がすばらしい
初めて森林限界超えを経験する人なら6合目を超えてから見える絶景に驚嘆することと思います。
6合目に着くと一気に視界が開けます。西側を見ると甲斐駒ヶ岳やアサヨ峰、鳳凰三山。その向こうに八ヶ岳や金峰山。南側を見ると富士山に北岳の日本高山NO.1,2がそろって見えます。北側には遠方に穂高や槍ヶ岳まで見渡せます。

小仙丈ヶ岳まで登ると北岳の隣に日本高山NO.3の間ノ岳が見えるようになります。小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳への稜線は富士山、北岳、間ノ岳と日本高山ワンツースリーが並んで見える唯一の場所です。

小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳へ向かう稜線道は素晴らしく気持ちがいい。周囲の絶景を眺めながら高山を歩いている実感を味わえます。
この稜線からは北アルプス、中央アルプス、乗鞍岳、御嶽山等も見ることが出来ます。


危険個所がほぼない
北沢峠から仙丈ヶ岳山頂までの登山道には目立った危険個所はありません。鎖場もロープもなし、岩場の上り下りもほぼありません。唯一、小仙丈ヶ岳から仙丈ヶ岳の稜線に一カ所だけ岩場の下り(登り)がありますが、公園のジャングルジムを登れる人ならば問題なく上り下りできる程度です。
切れ落ちた崖の傍を歩くようなところもなく、足場の悪い痩せ尾根もありません。安心して歩ける登山道です。

雷鳥もいます
運が良ければ特別天然記念物の雷鳥に会うこともできます。雷鳥はガスが覆うなど割と天候が悪い時の方がよく出没します。
先日妻と登った時は、途中でガスに包まれてしまいましたが、おかげで4度も雷鳥に会うことが出来ました。



雷鳥は警戒心が薄いのでかなり近づけるのですが、ビックリさせないようにそっと歩きましょう。雛は無警戒に足元を歩くので誤って踏まないように気を付けましょう。
仙丈ヶ岳を登る時の注意点
当たり前のことですが、このお山を楽に登れるのは夏場のみです。冬場はしっかりした装備と経験がないと非常に危険です。また、夏道が出ていても7月くらいまでは雪渓が残っています。仙丈小屋から沢を下るルートは相応の雪が残っている事がありますので注意が必要です。
また、登りやすいと言っても3000m以上の高山ですので高山病に気を付けてるようにしてください。
という事で、3000m級の山に初めて挑戦したい、ステップアップしたい方に最適なお山ですので是非登ってみてください。
過去の登山記事はこちらに。登山口やコース等について書いておりますのでご参考にしていただければ幸いです。